日本社会開発基金(JSDF: Japan Social Development Fund)は2000年6月、日本政府の100億円(およそ9,500万ドル)の拠出により創設され、世銀がその運営に当たっています。JSDFは、途上国の貧困状態にある人々、社会的に最も弱い立場におかれている人々のニーズに直接対応し、持続可能な活動へと発展する可能性の高い社会プログラムを通して、これらの人々の能力を強化し、開発プロセスへの参加を促進するためにグラントを提供しています。またJSDFでは準備計画、実施段階でシビルソサエティの参加を奨励しています。
JSDFは、アジアを中心に、世界各地の低中所得国を対象としています。JSDFが拠出する案件は、途上国政府の貧困削減戦略や世界銀行の支援計画との整合性があること、準備中の世銀案件のパイロット事業または、進行中の世銀案件の補足事業としての性格を持つことが求められます。また、社会開発という課題にこれまでにない革新的なアプローチを採用したもの、地域団体との協議の後進められる“需要主導型(demand driven)”のプロポーザル、さらには、社会開発活動を効果的に実施できる現地NGOや国際NGOなどのシビルソサエティと多くの面で協力することを意図したものを優先的に検討しています。
JSDFを通じたシビルソサエティとの連携
JSDFプロポーザルの作成・提出は、タスクチーム・リーダー(TTL: Task Team Leader、プロジェクトやプログラムを担当する世銀職員のこと。かつてはタスクマネージャーとも呼ぶ)が行います。したがって、JSDF案件への参画にご関心をお持ちのシビルソサエティ団体の皆様は、世銀側でのカウンターパートとなるタスクチーム・リーダーを確定していただくことが重要です。
タスクマネージャーを探すには、主に以下の方法が考えられます。
- 世銀本部の信託基金担当局JSDF担当チーム( yazarcon@worldbank.org )に直接連絡。
- 世銀東京事務所( komori@worldbankgroup.org )に連絡。
その際、JSDFでどのようなプロジェクトを構想しているのかのアイデアを簡潔に(1ページ程度の英文)でまとめて、あわせて送付いただくことも可能です。現地訪問の際に世銀の各国事務所を訪問する、皆様の活動や現地事務所の現地でのプレゼンスを強化することもきわめて大切です。
なお、世銀が拠出中・拠出予定のプロジェクトとの関連性が全くない場合などは、世銀として対応しかねることもありえますので、あらかじめご了承ください。JSDFの要件や拠出できない活動については、英語サイトをご覧ください。
各国で世銀が拠出中・拠出予定のプロジェクト一覧、世界銀行の取り組みなどは、各国における世銀の取り組みをご参照ください。
世界銀行各国一覧
https://www.worldbank.org/en/where-we-work
タスクチーム・リーダーは、世界銀行本部に拠点を置いている場合と、各国事務所に駐在している場合があります。JSDFの詳細は英語サイトをご覧ください。