適切な固形廃棄物の処理はSDGs(Sustainable Development Goals)の達成に貢献します。廃棄物が適切に管理されなければ、世界の海が汚染され、水のはけ口がなくなり洪水を引き起こします。さらに病気の蔓延、呼吸器系疾患の増加、知らずに廃棄物を餌として食べる動物にも害を及ぼし、さらには経済発展に影響をもたらします。長期に渡る経済成長により廃棄物を全くあるいは十分に管理してこなかったことが、今や社会のあらゆるレベルで早急な行動を必要としています。
世界銀行 東京開発ラーニングセンター(TDLC)は、今回初となる日本国外での 地域型都市開発実務者向け対話型研修(TDD)を、2024年5月27日から31日まで、コートジボワールのアビジャンで開催します。本TDDでは固形廃棄物処理に焦点を当て、アフリカや中近東諸国で世界銀行が支援するプロジェクトにおける制度設計や実施にあたっての運用上のニーズや課題について、基本に立ち戻ったアプローチを検討していきます。このTDDには世界銀行の借入国11カ国の代表団、世界銀行のスタッフおよび各国の専門家など約60名が参加します。
このTDDは、廃棄物処理の円滑で財政的に持続可能な運用のために必要な知識や理解の向上を目的としており、5日間のTDDのプログラムでは、日本などの各国から専門家が最先端の政策的思考や実践的な知識を提供します。TDLCの都市連携プログラム(City Partnership Program: CPP)都市である福岡市が、市の取り組みとグローバルな協力体制について紹介するほか、JICAおよびUN ハビタットも参加し知見を共有します。本TDDでは在コートジボワール日本大使が開会の挨拶を予定しています。