東京開発ラーニングセンター(TDLC)は9月25日の週、マダガスカルのアンタナナリボにて、世界銀行が支援する「マダガスカル大アンタナナリボ統合都市開発・レジリエンスプロジェクト(PRODUIR)」の実施支援ミッションに参加しました。今回のミッションでは、TDLCが日本の都市専門家を招き、計画・土地管理担当省(MATSF)、アンタナナリボ市、プロジェクト管理ユニットPMU)と公共事業開発庁(AGETIPA)が近隣地区改善のための整備インフラの選定において市民参加を強化するための支援を行いました。本ミッションは、2023年5月に実施された技術支援ミッションに続くもので、その際には自然を基盤とした解決策、統合的洪水管理、コミュニティ参画に関する日本の専門知識を紹介しました。 TDLCのPRODUIR実施支援ミッションへの参加は、TDLCが世界銀行のタスクチームに対し、新規事業の準備や事業の監督に必要な支援を提供する融資事業向け技術協力の一環です。
今回のPRODUIRへの技術協力は、PMUとアンタナナリボ市に対し、ミッション中に開催されたワークショップを通じて、密集市街地における市民参加型の都市再生、景観、場づくりに関する日本や国際的な経験を提供することに重点を置いたものです。参加者から寄せられたフィードバックによると、当技術協力は、日本の「まちづくり(参加型まちづくり)」のアプローチを含め、都市開発プロジェクトに市民を参加させるためのヒントを提供しました。また、TDLCはアンダバマンバ地区の溜池周りの整備をめぐり近隣地域の将来像を描く市民参加型実証ワークショップを実施しました。このワークショップを通じて、現地のニーズを理解し、コミュニティ、PMU、AGETIPA、アンタナナリボ市の間で持続的に対話を続けていくための教訓を得ることができました。参加者はまた、当技術協力により、この地域に市民参加の文化を導入する道を開き、地域住民に自分たちが生活環境改善のプロセスに参加できるという希望を与えることができたと考えています。さらに、このワークショップは、アンタナナリボ市の市民参画タスクフォースが、PRODUIR以外の都市プロジェクトにおける市民参画についても、より体系的なアプローチを計画し、実施するのに役立つ示唆を与えたと考えられます。