2016年、世界銀行と日本政府は、インフラの質に対する認識向上を目指し、
質の高いインフラパートナーシップ(QIIパートナーシップ)を立ち上げました。
インフラを通じて経済・社会・環境への影響を最大化するために、途上国におけるインフラ整備にQII原則の適用を促進するためのグラント資金が提供されます。
QIIパートナーシップが支援する活動
- 案件組成・実施段階の世界銀行インフラプロジェクトへのQII原則の適用
- QIIに関するグローバルな知識の促進に資する調査・分析・取り組みの支援
- QII原則の促進を図る短期的支援の実施
QII原則の適用により期待される効果
- インフラ投資による経済効果の最大化
- 脱炭素化やネット・ゼロへの移行を通じた低炭素化の促進
- デジタルトランスフォーメーション(DX)やデータの活用促進によるインフラ設計や実施の改善
- 気候変動の影響に対し強靭かつ有害物質の排出を削減するインフラの構築
- インフラ調達や管理における公開性、透明性、効率性の促進を通じたインフラ・ガバナンスの強化
日本の知見の活用
日本は質の高いインフラ投資を促進するグローバル・リーダーとして認識されています。QIIパートナーシップは、世界的に認められた専門家との協働や、日本の知見の活用を通じ、グラント支援やQIIに関する知識の普及に貢献しています。QIIパートナーシップは、国際協力機構(JICA)、世界銀行東京開発ラーニングセンター(TDLC)、東京大学をはじめとする日本のパートナーと連携しています。
QIIパートナーシップの実績
QIIパートナーシップは、これまで世界約75カ国においてQII原則の主流化やインフラプロジェクトの組成に貢献してきました。ガバナンス、エネルギー、運輸・交通、都市インフラ、水を含む各種インフラセクターへの支援に加え、デジタル・トランスフォーメーションや気候変動、債務の持続性といったセクター横断的なテーマにも取り組んでいます。