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プレスリリース2024年4月9日

世界銀行グループ、インパクト測定の新アプローチを発表

世界銀行グループ、成果の追跡方法を抜本的に変更:投入資源ではなく、実際の暮らしがいかに向上したかを厳密に測定

ワシントン、2024年4月9日 — 世界銀行グループは、業務の進捗状況を合理的かつ明確に把握するため、新しいコーポレート・スコアカードを導入する。成果指標の数は、これまでの150を大きく下回る22となり、医療アクセスの改善から持続可能な食料システム構築、民間投資の促進に至るまで、世界銀行グループの掲げる使命の全側面における成果をモニタリングする。

世界銀行グループで融資を行う機関すべての業務が、同じ一連の指標を用いて追跡されることになるのは、今回が初めてである。新スコアカードを用い、住みやすい地球上での貧困削減 という世界銀行の最重要ビジョンを追跡していく。 

「いかにして成果を測定し、結果に説明責任を負うかにおいて、新スコアカードは大きな進展を意味する」と、アナ・ビアルディ世界銀行専務理事(業務統括)は述べた。「今後、状況は大きく変わることになるだろう。我々のチームがこの新しい指標の下に結集し、貧困、気候変動、脆弱性、食料不安など最も困難な課題に取り組んでいくにあたり、その進捗ぶりが完全に可視化されるようになる」 

世界銀行グループは、どれだけの資源を投入したかではなく、どういった成果を実現できたかを重視する取組みを進めており、新スコアカードの導入は重要な節目となる。例えば、金融サービスにおいては、アクセスできる人の数ではなく、実際にサービスを使用する人の数を重視していく。そうすることで、成果を上げるための行動が活発に推進され、その行程全体を通して軌道修正が可能になる。

新スコアカードの指標は、出資国やパートナーとの広範な協議を通じて慎重に選ばれてきた。

目標は、主要な結果を測定し、裏付けを確認し、成果を伝えることにある。

新スコアカードは、我々が新しい使命とビジョンを実現し、説明責任とインパクトを一層重視するにあたっての基準となる。

データと基本的な方法論はすべて、ユーザー・フレンドリーなオンライン・プラットフォームで確認できるので、測定結果を他の国際開発金融機関と調整することが容易になる。

また、データのより詳細な内訳も確認できるので、ジェンダー、若者、地域、国といったグループをはじめとするパラメータごとに成果を細分類でき、世界銀行グループとして、開発のためにこれまで以上に適切な意思決定が可能になる。

新スコアカードは、世界銀行グループのプロジェクトから恩恵を受けている人の正確な数を詳細に示すことで、重要な管理ツールとして機能し、成果は、将来の投資とプロジェクトについての意思決定に役立てられる。

世界銀行グループは、数カ月以内に第1回目となる一連の成果を報告し、2024年のIMF・世界銀行グループ年次総会においてすべてのデータを共有する予定である。2024年度から2030年度までの期間、毎年、最新のデータが発表される。

 

22の新指標

1.    社会的セーフティネット・プログラムの受益者 (単位:百万人)

2.    より良い教育を受けている学生(単位:百万人)

3.    質の高い保健・栄養・人口サービスを受けている人々(単位:百万人)

4.    公衆衛生上の緊急事態を予防、検出、対応する機能の強化により恩恵を受けている人々(単位:百万人)

5.    過剰債務に陥る危険がある、又は既に陥っている国のうち、債務の持続可能性に向けた改革を実施した国

6.     税収(社会保険料を含む)の対GDP比が15%以下の国のうち、公平性を考慮して徴収額を増やしている国

7.     温室効果ガスの年間正味排出量

8.     気候リスクへの強靱性を強化した人々(単位:百万人)

9.    保全・管理が強化された陸域と水域(単位:百万ヘクタール)

10. 水、公衆衛生、個人の衛生が提供されている人と、安全に管理されている割合(単位:百万人、%)

11. 食料・栄養の安全保障が強化された人々(単位:百万人)

12.  持続可能な交通インフラ及びサービスへのアクセス改善による恩恵を受けている人々(単位:百万人)

13. 電力アクセスを提供されている人々(単位:百万人)

14. 再生可能エネルギーの発電容量(単位:GW)

15. ブロードバンド・インターネットを使用中の人々(単位:百万人)

16. デジタル対応のサービスを利用している人々(単位:百万人)

17. ジェンダー平等の拡大による恩恵を受けている人々と、うち、経済的機会を拡大し可能にする措置の恩恵を受けている人の割合(単位:百万人、%)

18.  金融サービスを利用中の企業・人々と、うち女性が占める割合(単位:百万人、%)

19. 新規またはより良い仕事(単位:100万件)

-        うち女性のための仕事の割合(%)

-        うち若者のための仕事の割合(%)

20. サービス及び生計手段を提供されている避難民及び受入れコミュニティの人々(単位:100万人)

21. 活用可能な民間資本総額(単位:十億ドル)

22. 動員された民間資本総額(単位:十億ドル)

 

お問合せ:

ワシントン: David Theis, +1 (202) 203-0601, dtheis@worldbank.org

映像関係: David W. Young, +1 (202) 250-0395, dyoung7@worldbankgroup.org

東京:開裕香子、+81 (3) 3597 6650、yhiraki@worldbankgroup.org

ウェブサイト: worldbank.org; ifc.org; miga.org

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プレスリリース番号: 2024/OPCS/064

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