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プレスリリース 2019年7月30日

富国生命がサステナブル・ディベロップメント・ボンドを購入 - 食品ロスと食品廃棄問題の取り組みに賛同-

東京、2019年7月30日-富国生命保険相互会社(社長 米山好映、以下「富国生命」)は、世界的な課題である食品ロスと食品廃棄問題への対処を推進する世界銀行(正式名称:国際復興開発銀行(IBRD)、ムーディーズ: Aaa、スタンダード&プアーズ: AAA)の取組みに賛同し、同行が発行するサステナブル・ディベロップメント・ボンドへの投資を実施しました。バークレイズ証券株式会社が単独主幹事となり、総額5億スウェーデン・クローナ(日本円で57億5,000万円相当)全額を富国生命が購入しました。本債券の受け渡しと資金決済が7月30日に完了しましたので、その概要についてお知らせいたします。

食品ロスとは、生産から流通の過程における食品の量的および質的減少のことを指し、食品廃棄とは、小売および消費の段階で経済的価値が無くなった食品を廃棄することを指します。世界では8億人以上の人々が飢えに苦しむ一方、全世界で生産される食品の3分の1に相当する13億トンが、食品ロス・廃棄により無駄になっています。この問題は、国連が定めた持続可能な開発のための具体的行動指針にも掲げられています。これらの問題を解決すべく、世界銀行は、市場へのアクセスや物流、廃棄物管理等の農業インフラの整備など、開発途上国で多く発生する食料の生産から流通までの過程での食品ロスの問題に取り組むプロジェクトを実施しています。また、これらプロジェクトの事例紹介等を通じて、この世界的な問題に対する人々の意識を高める取組みを行っています。本債券の購入を通じて投資された資金は、こうした食品ロスと廃棄問題への対処を含む、様々な分野の持続可能な開発プロジェクトへの融資を支えています。

発行概要

発行体

世界銀行(国際復興開発銀行:IBRD)

起債通貨

スウェーデン・クローナ

発行総額(購入額)

5億スウェーデン・クローナ

57億5,000万円相当額

(1スウェーデン・クローナ=11.5円にて計算)

受渡日

2019年7月30日

償還日

2039年7月29日

発行利率

1.040%

主幹事

バークレイズ証券株式会社

本件は、バークレイズ証券株式会社を通じて、債券の発行体である世界銀行と資金の出し手である富国生命が直接的な協議を経て実現しており、多数の投資家が参加する公募債とは一線を画した形態となっています。

富国生命では「社会への貢献」を経営理念のひとつに掲げており、企業の社会的責任(CSR)を果たすため、生命保険事業の高い公共性を踏まえ、本業である生命保険事業の健全な運営に努めると同時に、よりよい社会づくりを目指してさまざまな社会貢献活動に取り組んでおります。

富国生命は、本債券の購入については、ご契約者の大切な資金を運用するにあたって、収益性の確保のみならず、社会貢献事業への支援も果たしうる手法であると位置づけており、今後も、同様の投融資を継続的に実施していきます。

以上

■世界銀行(IBRD)プロジェクト事例

メキシコ:穀物貯蔵と情報へのアクセス改善プロジェクト(世界銀行融資額:1億2,000万米ドル)

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メキシコでは、農業はGDPの約8%を占め、公式な労働人口の13%(700万人)の雇用を生み出す重要な産業です。しかし、農産物を貯蔵するインフラに関しては、必要な設備や均一に品質を維持する為の基準や規定が整っていないため、不十分または不適切なものになっています。本プロジェクトでは、小規模穀物生産者の穀物貯蔵施設や情報へのアクセスを改善し、食料安全保障の確保、市場への参入、競争力の強化を目指します。具体的には、収益性のある商品化の実施による生産性の向上、収穫後の管理による穀物損失の削減、金融やマーケット情報へのアクセスを構築する貯蔵システムに生産者が参入できるよう、市場環境を整備します。詳しくはこちらをご参照ください。(英語)

アンゴラ:小規模農家を対象にした農業の改善と商業化プロジェクト(世界銀行融資額:7,000万ドル)

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アンゴラでは、就業人口の約44%が農業セクターで働いており、貧困層の半分以上は農村地域に暮らしています。そしてそのほとんどが農業のみで生計を立てています。同国の作物の収穫後の損失は、穀物で5〜10%、野菜で20%以上にも及ぶと報告されています。本プロジェクトは、生産性や生産物の強化だけでなく、プロジェクト実施地域の貧困削減、バランスの取れた成長の促進、および農業の改革によって、農村部の貧困層の生活水準の向上を目的としています。具体的には、農業関連機関の運営能力向上と農業の生産から販売までの一連の過程(バリューチェーン)における課題に対処します。収穫後の課題対策には、付加価値を高め、収穫後の損失を減らし、優先的な作物や野菜の市場との連携と商品化の強化を目的とした投資の促進も含まれます。特に、梱包、保管、輸送、小規模な加工、仕分け、収穫後の管理を含む問題に対処し、融資対象のバリューチェーンのパフォーマンスと効率の向上を目指します。詳しくはこちらをご覧ください。(英語)

 

*上記はプロジェクト事例の紹介のみを目的としており、今回の世界銀行債券の資金の活用を上記プロジェクト又はその分野に限定するものではありません。そのため、投資家が個々のプロジェクトのリスクを負うことはありません。

*本プレスリリースは、世界銀行債券の購入の勧誘もしくは販売を目的とするものではありません。世界銀行債券の販売は、販売を担当する銀行・証券により交付される目論見書に基づき行われます。世界銀行債券の購入の勧誘は、単独または複数の国の法律に準拠して行われており、関係する全ての法律が遵守されない場合は、購入の勧誘もしくは販売を行うことはできません。

世界銀行について
世界銀行(国際復興開発銀行、通称 IBRD:International Bank for Reconstruction and Development) は1944年に設立が合意された国際開発金融機関で、現在189の加盟国が出資し運営しています。加盟国の公平で持続可能な経済成長を目指し、地域及び世界規模の経済や環境問題に効果的に対処していくために、IBRDは中所得国に対し貸出・保証、リスク管理サービスに加え、開発に関わる様々な分野の専門的な分析・助言サービスを提供しています。世界銀行の目標は、世界全体の極度の貧困を終結し、すべての人々が共に豊かに暮らせるよう繁栄を共有させることです。世界銀行は貸出資金を調達するために、70年以上にわたり国際資本市場で債券(世界銀行債券)を発行しています。

 

 


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