世界銀行の各地域総局では半年に1度(春と秋)、地域内の経済概況と展望をまとめた半期経済報告を発表しています。このうちヨーロッパ・中央アジア地域担当チーフエコノミスト室は2023年10月5日、「ヨーロッパ・中央アジア地域経済報告2023年秋版―鈍化する成長、増大するリスク」(Europe and Central Asia Economic Update Fall 2023 – Slugging Growth, Rising Risks)を発表しました。
同報告書では、ヨーロッパ・中央アジア全域の新興市場国と発展途上国の2023年の経済成長率を2.4%に上方修正しました。今回の景気回復は、戦火に見舞われたウクライナの見通しと中央アジアの見通しが改善したことに加え、トルコの底堅い個人消費、ロシアの軍事費・社会的移転費への政府支出の急増による予想以上の成長を反映しています。しかし、ロシアによるウクライナ侵略、物価高騰の危機、気候変動リスクなど複合的ショックが、この地域の成長にとっての大きな課題となっています。
今回のモーニングセミナー(第180回)では、同報告書の執筆を担当したセルギー・カシヤネンコ世界銀行ヨーロッパ・中央アジア地域担当チーフエコノミスト室エコノミストが、同報告書の主なポイントを日本の皆様に向けてオンラインでご紹介しました。
日時
2023年11月10日(金)午前8時-9時(日本時間)
スピーカー
セルギー・カシヤネンコ
世界銀行 ヨーロッパ・中央アジア地域担当チーフエコノミスト室エコノミスト
発表資料
Europe and Central Asia Economic Update Fall 2023 – Sugging Growth, Rising Risks(英語、PDF)
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