福岡市は、2022年7月27日～28日に「新しい価値観、新しいまちへ New Values – New Cities」をテーマに、第13回アジア太平洋都市サミット（APCS）を開催しました。
新型コロナの影響により、私たちは都市の在り方や都市デザイン、都市計画の方法について見直しを迫られています。都市関係者が取り組むべき優先順位も日々変化しており、コロナ禍の安全性という新しい対応が求められる一方で、住みやすさや包摂性の実現にむけて一層の努力が求められています。このサミットは、より強靭なまちづくりを推進し、新しい価値観を都市計画に反映する方法について、知見と実践事例を共有することを目的に開催されました。
今回のサミットのテーマの一つは、「ニューノーマルのまちづくりに向けた行動」です。ウィズ・コロナの不確実な時代において、既存の公共施設、公共空間や交通網といった都市のアセットを最大限に活かしながら、人々が安心・安全に暮らせる都市インフラや行政サービスを再検討していくことが急務となっています。
世界銀行東京開発ラーニングセンター（TDLC）は、こうしたAPCSのテーマを踏まえ、「包摂的なまちづくりによる健康都市を目指して」と題したサイドイベントを2022年7月28日に開催しました。従来、健康という概念は保健医療や福祉分野と関連付けられてきました。しかし、市民の身体的、精神的、社会的な健康を含めたより包括的な健康関連政策を実現していくには、環境、経済、コミュニティ開発を加味した形で健康という概念を捉え、行政や市民と一緒になって、そうした環境づくりに取り組む必要があります。本イベントでは、健康で包摂的なまちづくりを推進する国内外の優れた自治体の政策や民間セクターを巻き込んだ取り組みなどを紹介しました。