アフリカ開発会議(TICAD)はアフリカの開発をテーマとする国際会議で、1993年以降日本政府が主催し、世界銀行も共催しています。第1回から第3回は東京で、第4回と第5回は横浜で開催され、3年に一度の開催となって2016年8月27日~28日、第6回が初めてアフリカのケニアで開催されました。世界銀行東京事務所では、TICADとアフリカ各国の課題と展望に関するTICADセミナーシリーズを2015年10月より8回にわたり開催しましたが、今後は、2019年に予定される次回のTICADに向けたフォローアップとして、主にアフリカ地域におけるビジネスに従事されている企業の皆様向けに、同シリーズを2か月に1回程度開催する予定です。
その1回目となるセミナー「アフリカにおけるビジネス環境の現状」を2017年2月8日に開催しました。報告書「ビジネス環境の現状(Doing Business)」は世界銀行グループが毎年発表するもので、世界各国のビジネス環境の改善状況を知る指標として日本の皆様にも広くご活用いただいています。
セミナーの冒頭、塚越保祐・世界銀行グループ駐日特別代表の挨拶の後、テレビ会議でワシントンDCより、リタ・ラマーリョ世界銀行グループ「ビジネス環境の現状」担当マネージャーが、同報告書の目的と概略をご紹介しました。続いてテレビ会議でマレーシアのクアラルンプールより、マグダ・コリダリ世界銀行グループ「ビジネス環境の現状」チーム分析官とジャン・アルレット同情報分析官より、同報告書2017年版のうち、アフリカ地域に関する分析結果の概要と、同データから浮き彫りとなるアフリカ地域におけるビジネス環境改善の課題と展望についてご紹介しました。さらに、コメンテイターの大矢伸・国際協力銀行(JBIC)業務企画室次長からは、国際協力銀行による「わが国製造業企業の海外事業展開に関する調査報告:2016年度海外直接投資アンケート結果(第28回)」より、アフリカ地域に関する分析結果の概要、白戸圭一・三井物産戦略研究所中東アフリカ室主席研究員からは、アフリカでビジネスを展開する企業からみたリスク、アフリカで規制が持つ意味などについてお話しいただきました。
次回のTICADセミナーの日時・詳細が決まりましたら、世界銀行東京事務所ウェブサイト上でお知らせします。
プログラム
挨拶
塚越保祐 世界銀行グループ 駐日特別代表
講演(スピーカーが変更となりました)
リタ・ラマーリョ 世界銀行グループ「ビジネス環境の現状」担当マネージャー
(テレビ会議にてワシントンDCより参加)
マグダ・コニダリ 世界銀行グループ ビジネス環境の現状チーム 分析官
(テレビ会議にてクアラルンプールより参加)
ジャン・アルレット 世界銀行グループ ビジネス環境の現状チーム 情報分析官
(テレビ会議にてクアラルンプールより参加)
当日の資料:Doing Business 2017 - Equal Opportunity for All Sub-Saharan Africa - (PDF)
コメント
大矢伸 国際協力銀行(JBIC) 業務企画室次長
白戸圭一 三井物産戦略研究所中東アフリカ室主席研究員
スピーカー
2003年世界銀行入行、2005年より国際金融公社(IFC)にて投資環境や企業の活動状況に関する調査分析にエコノミストとして従事、2008年より「ビジネス環境の現状」を担当し、2009年から同マネージャー。マサチューセッツ工科大学経済学博士号取得。 |
関連
アフリカ地域半期経済報告(英語)