地球温暖化は人類全体の共通の問題ですが、特に途上国の貧しい人々にとっては、より一層深刻な問題となっています。途上国に支援を提供する世界銀行は、気候変動関連プロジェクトのための資金を調達するグリーンボンドを発行し、再生可能エネルギー設備、エネルギー効率化などのプロジェクトに充てています。
2008年に初のグリーンボンドを発行して以来世界銀行は、グリーンボンドの世界最大規模の発行体として、これまでに63億ドル以上を発行しました。近年、グリーンボンドの発行体は多様かつ増加を続けています。アフリカ開発銀行や欧州復興開発銀行のような公的機関のみならず、マサチューセッツ州のような自治体、さらにはトヨタ自動車の米国子会社であるトヨタ・モーター・クレジット・コーポレーションといった民間企業に至るまで、グリーンボンドの裾野は広がっています。 こうした動きを受け世界銀行東京事務所は、日本証券業協会のご後援を賜り、財務局のヘレラポール局長来日の機会にグリーンボンドのこれまでの実績や成果、今後の見通しなどについてご説明させていただくセミナーを開催することと致しました。奮ってご参加ください。
講演
ドリス・ヘレラポール
財務局資本市場部局長
世界銀行の行う「途上国への貸出」の原資となる資金調達(資本市場からの借入)を統括している他、ワクチン債の発行体である「予防接種のための国際金融ファシリティ(IFFIm)」の資金調達も管轄している。2002~07年、グローバル債や新興国市場債を含むストレート債の発行全般を管轄。1997~2002年には、途上国のための各種金融商品の組成チームの責任者を務めた。世界銀行入行以前は、ドミニカ共和国政府の資金調達業務の経験も有する。
コメンテーター
末吉竹二郎 国連環境計画・金融イニシアティブ特別顧問 当日の資料(PDF, 日本語)
井田徹治 共同通信社 編集委員・論説委員 当日の資料(PDF, 英語)
モデレーター
大久保良夫 日本証券業協会副会長