概要
安価で安定した持続可能なエネルギーへのアクセスは、アフリカにおける電力の供給と経済の変革、さらには人々の開発への願望を達成するために不可欠です。それは、居住可能な地球で貧困のない世界を実現するという世界銀行の使命の根幹にあります。
人々や企業、そして経済全体で電力を使えるようにすることは、生活を改善し、病院や学校に電力を供給するだけでなく、雇用機会を創出し、投資と貿易を促進します。
ところがサブサハラ・アフリカでは、電気を利用できない人は6億人近くにのぼり、世界全体で電気を使えない人の約83%を占めています。
世界銀行グループは、アフリカ開発銀行などのパートナーとパートナーシップを結び、2030年までにサブサハラ・アフリカで3億人に電力を提供するという野心的なイニシアティブ「ミッション300」を推進しています。ミッション300は、サブサハラ・アフリカの電化を加速させるとともに、より多様でクリーンなエネルギー源への移行が需要の増大に対応し、経済成長をもたらし、雇用を創出するよう取り組んでいます。また、発電、送電、配電、地域相互接続に加え、電力供給の品質、安定性、手頃な料金を確保するためのセクター改革への投資にも力を注いでいます。
ミッション300には、パートナーシップと強い熱意が不可欠です。目標達成のためには、政府がセクター改革により一層注力し、電力会社の収益性を高めることが必要です。また、民間部門が、分散型エネルギー・ソリューション、グリッド接続型発電、送電・配電の新モデルへの投資に参加し拡大させることが求められます。さらに、オングリッドとオフグリッドの両方の電力確保に向けて、他の国際開発金融機関や慈善団体などのパートナーがより多くの公的な譲許的資金を動員する必要があります。