世界銀行が「より良い組織」となってその使命を果たすための取組みを進める中、プロジェクトのための調達活動は極めて重要な役割を担っています。実効性のある調達は、世界銀行が資金を提供するプロジェクトにおいて、被援助国が「バリュー・フォー・マネー（VfM）」、透明性、効率性、公平性を達成することを可能にします。世界銀行は国際調達における品質基準を設定することで、市場イノベーションの推進、優れたサプライヤーの誘致、選択肢の拡大、グローバルな競争の促進を通じて開発成果を迅速に実現し被援助国のニーズに応えます。
世界銀行は2025年3月1日より、投資プロジェクト融資における調達においてよりよい成果を上げることを目的に各種の措置を導入します。導入予定の新しい要件は、被援助国やビジネス界からの広範なフィードバックを反映したもので、最新の調達慣行を重視する世界銀行の姿勢を示しています。まず、競争入札によるほとんどの国際調達において、品質のウェイトを最低50%とすることを要件とします。次に、推定価値が1,000万ドルを超える契約の場合、初期段階の市場関与が、優れた入札者の誘致と調達戦略の最適化を図るプロセスの一部と位置付けます。第三に、被援助国と協力して、小規模な契約をより大きなパッケージに集約し、サプライヤーの支払いリスクを軽減するための直接支払いオプションを提供します。
これらの新アプローチに関し、被援助国と世界銀行職員を対象に研修プログラムの実施を予定しています。また、プロジェクト調達戦略、市場関与アプローチ、「Rated Criteria」、品質の重みづけ、および関連する調達活動について、支援、監視、精査を強化していきます。
世界銀行は、今回の新要件に合わせ、またその徹底を図るために、以下を公開しています。
- 「投資プロジェクト融資における調達規則」を2025年3月1日付で更新（英語、PDF）
- Rated Criteriaによる入札とプロポーザルの審査に関するガイダンス（英語、PDF）
- 初期段階の市場関与ファクトシート（英語、PDF）
世界銀行は協力を通じて、被援助国の人々のためにより良い開発成果をできるよう、時代に合った公正で透明性の高い調達プロセスに引き続き取り組んでいく所存です。
