ワシントン、2021年6月29日—スーダンにとって画期的な状況が達成され、同国が再び国際社会の一員となるためにまた大きな一歩を刻んだと発表できることを大変喜ばしく思う。本日、スーダンは重債務貧困国(HIPC)の下で決定時点に到達し、同イニシアティブで38番目の債務削減適用国となった。同イニシアティブは、貧困国が管理できないほどの債務負担を抱えることがないよう、1996年に世界銀行とIMFが共同で導入したものである。
今回のHIPCによる債務削減は、これまでをはるかに上回る規模であり、現在の金額ベースで総額233億ドルに上る。これは、HIPCで次に大規模な事例の3倍を上回っており、これまでに同イニシアティブの恩恵を受けた37カ国に適用された債務削減総額の約36%に相当する。さらに、HIPCイニシアティブと関連する複数のイニシアティブによる債務削減も適用されるため、債務削減総額は現在の金額にして正味500億ドルを上回ることになり、スーダンの対外債務総額の90%以上に相当する。この画期的な成果により、スーダンには過去の負担であった重債務負担から抜け出す道が開かれた。
スーダンは為替レート統一を完了した上で、3月に国際開発協会(IDA)への滞納債務を解消し、約30年ぶりに世界銀行グループによる全面的な支援を再び受けられるようになった。これにより、同国による目覚ましい事態好転と持続的な改革努力をたたえるIDAの拡大支援を含め、20億ドル近い新規IDAグラントを受ける準備が整った。本日はまた、IMFにとっても歴史的な日と言える。IMFへの延滞債務が解消されたことで、本日をもってIMFへの長期延滞債務を抱える国はなくなった。これは、1974年以来初めてのことである。
この素晴らしい節目に向けて、粘り強く取組みを続け成果を上げられたスーダン政府とその国民を祝福する。また、最脆弱層を保護するため切実に必要とされた早期の支援を含め、延滞債務解消前のIDAグラントとドナーによる支援の両方を原資とする8億2,000万ドルのスーダン家族支援プログラムを通じ、この取組みに貢献してくださったすべてのドナーとパートナーに感謝を申し上げる。我々は今後も、スーダンの経済復興と貧困削減に向けた戦略に長きにわたって支援を提供すると共に、国際社会に対し、スーダンが現在の情勢を維持できるよう引き続き支援をお願い申し上げる次第である。
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