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プレスリリース2024年4月18日

世界銀行グループ、保健医療サービス対象を15億人に拡大

手頃な価格の徹底、対象地域の拡大とサービス内容の拡充を重視

ワシントン、2024年4月18日 — 世界銀行グループは本日、各国が2030年までに15億人に質の高い医療サービスを手頃な価格で提供できるよう支援するという意欲的な計画を発表した。これは、乳児期、小児期、青年期、成人期という人生の各段階において基礎的な標準的保健医療サービスを提供するという、大規模な世界的取り組みの一環である。

80年の歴史を持つ世界銀行グループは、これまで数十年間にわたり、100カ国以上で母子保健サービスの提供を支援してきた。その間、迅速性、パートナーとの連携強化、民間セクターの関与に焦点を絞って取り組んできた結果、規模の拡大とインパクト強化を図ることが可能になっている。

15億人に対象を拡大する今回の戦略は、以下の3点の柱で構成される。

  • 母子保健から、非感染性疾患を含めた生涯にわたる保健医療へと優先項目を拡大
  • 辺鄙な村、遠隔地の都市・国など、サービスの提供が難しい地域に業務を拡大
  • 各国政府と協力して、不必要な料金など、保健医療を受ける際の経済的障壁を削減

15億人に含まれる範囲は、医療従事者による直接訪問または遠隔医療にて診察と治療を受けた人とする。 

「基礎的な標準的保健医療サービスを生涯にわたって提供することは、開発において不可欠である」と、アジェイ・バンガ世界銀行グループ総裁は述べた。「この意欲的取組みは、単独では実現できない。保健医療サービスへのアクセスを拡大するためには、パートナーおよび官民の連携が必要となる」

現在、保健医療の支払いのために深刻な経済的苦境に陥っている人は約20億人に上る。気候変動、コロナ、紛争、高齢化などの複合的な課題に加え、2030年までに医療従事者が1,000万人不足すると予測されるなど、貧困と格差の負の連鎖が悪化している。 

世界銀行グループは、資金、知識、パートナーシップを活用して、この課題に取り組んでいく。 

世界銀行は、各国により異なるニーズや開発の進捗状況に応じ、融資のあらゆるエレメントを駆使して、15億人に支援を届ける用意がある。 

差し迫った支援を必要とする国については、国際開発協会(IDA)の融資を通じて、サービスが提供されていないコミュニティに医療従事者を派遣することができる。中所得国については、国際復興開発銀行(IBRD)が、国の成長に役立つ保健と規制への投資を政府に奨励するため資金を投入する。 

確実な規制と信頼性の高いガバナンスが整っていれば、医薬品や防護具の現地生産を中心に、民間セクターによる投資拡大の機会が開かれる。 

世界銀行グループが保健分野で成果を上げるためには、強力なパートナーシップが不可欠になる。世界銀行グループが非政府組織(NGO)、民間セクター、市民社会との連携を強化して迅速に動かなければ、目標は達成できないだろう。世界銀行グループは、世界銀行と世界保健機関(WHO)の連携の下、各国で 保健・財務担当省庁の機能強化を図るユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)ナレッジ・ハブを設置するとした日本政府 の発表を歓迎する。

2030年までに15億人に質の高い保健医療サービスを手頃な価格で提供するという目標は、インパクト重視を強化するという世界銀行グループのコミットメントの最新の例の1つであり、業務の効率性を高める組織改革 を通じた協調的取組みの産物でもある。 

 

ウェブサイト: www.worldbank.org/en/topic/health
X(旧ツイッター):www.twitter.com/WBG_Health

プレスリリース番号: 2024/061/HD

お問い合せ

ワシントン
Alexandra Humme
東京
開裕香子
+81 (3) 3597 6650

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