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プレスリリース2023年4月7日

世界銀行、豪ドル公募債を発行 ―生物多様性の重要性を啓発ー

ワシントンDC、 2023年4月7日―世界銀行(正式名称:国際復興開発銀行:IBRD、ムーディーズ: Aaa、スタンダード&プアーズ: AAA)は、開発途上国の生物多様性と生態系サービスの持続可能な管理及び自然環境保護を統合した開発を支援する世界銀行の戦略・プロジェクト・プログラムについて投資家との対話を続けており、この一環としてこの度、生物多様性の重要性を啓発する期間10年(償還2033年4月21日)、総額3億4,000万豪州ドルのサステナブル・デベロップメント・ボンドを発行しました。本世銀債の単独主幹事にはオーストラリア・ニュージーランド銀行が指名され、アジアの銀行・資産運用会社・公的機関などの機関投資家に販売されました。

 生物多様性は、持続可能な開発・気候変動への対応力・そして人々が心身ともに健やかな生活を送るために極めて重要です。生態系機能や経済的な生産性を維持するための「自然資本」は、動物・植物・海洋等の生物の多様性によって構成され、世界のGDPの半分は生物多様性及び淡水・森林・二酸化炭素の貯留や隔離・観光業を支える自然景観・土壌の形成などの生態系サービス等により成り立っていると言われています。しかしながら、過去50年間で自然資本が急激に減少し、少なくとも100万種の生物が絶滅の危機に瀕しています。2030年までに生物多様性と生態系サービスの損失を回復させるためには、年間7,000億米ドルが必要と推定されています

世界銀行は、自然保護へ投資・政策対話・分析作業・パートナとの対話並びに追加資金調達等を通じて、加盟各国が自然保護を開発の中核に据えるよう取り組んでいます。世界銀行のプロジェクトは、交通や都市開発・農林水産業などにおいて、自然保護を基盤とした施策を取り入れるべく各国を支援しています。

 例えば、流域管理・統合沿岸管理・保護地域などのさまざまなプロジェクトにおいて、生態系サービスを維持または強化しながら、各国の開発目標や気候変動に関する目標達成に貢献しています。ブラジルのプロジェクトでは、セラード生物群系における統合的景観管理アプローチを採用し、生息地の復元や低炭素農業に関連する技術支援を通じて4,000人の土地所有者や農業生産者の低炭素農業を支援しています。また、トルコでは自然を活かして農村地域の貧困と脆弱性を同時に削減するプロジェクトが行われており、森林景観の回復・雇用の創出・持続可能な農業のためのトレーニング・灌漑と水供給の改善を実現する回復力の高いインフラ構築等を実施しています。

*本プレスリリースに記載されているプロジェクトは、事例紹介のみを目的としており、今回の世界銀行債券(世銀債)の資金の活用をこれらのプロジェクト又はその特定の分野に限定するものではありません。

発行概要
 

発行体:

国際復興開発銀行 (“IBRD”)

発行体格付け:

Aaa /AAA (Moody’s/S&P)

発行総額:

3億4千万豪州ドル(*20億豪州ドル)

決済日:

2023年4月21日

償還日:

2033年4月21日

発行価格:     

99.96 %

販売単位:

500,000豪州ドル以上・1,000豪州ドル単位

クーポン:

年利4.20%半年利払い

ISIN:

AU3CB0298545 / 261098563

決済機構:

Austraclear / Euroclear / Clearstream

主幹事:

オーストラリア・ニュージーランド銀行

*2023年4月と5月、2024年10月に追加発行を実施し、本債券の発行総額は20億豪州ドルになりました

世界銀行(正式名称:国際復興開発銀行)について
世界銀行(国際復興開発銀行、通称IBRD: International Bank for Reconstruction and Development)は、1944年に設立が合意された国際開発金融機関で、現在189の加盟国が出資と運営を行っています。極度の貧困の撲滅と繁栄の共有促進という目標の達成と持続可能な開発目標(SDGs)を支援するために、IBRDは中所得国及び信用力のある低所得国に対し、融資・保証・リスク管理サービスに加え、開発に関わる様々な分野の専門的な分析・助言サービスを提供しています。また、地域及び世界規模の開発課題への取組みを主導する役割も果たしています。世界銀行は持続可能な開発プロジェクト及びプログラムへの融資資金を調達するために、70年以上にわたり国際資本市場で債券(世銀債)を発行しています。詳しくは世界銀行財務局ウェブサイトをご覧ください

世銀債は、開発プロジェクトやプログラムへの融資を通じて持続可能な開発目標(SDGs)の達成を促進しています。すべての世銀債はIBRD の支援対象となる加盟国で展開する環境と社会の両方に配慮した持続可能な開発プロジェクトやプログラムへの融資を支えており、国際資本市場協会(ICMA)によるサステナビリティボンド・ガイドラインと整合しています。詳しくは世界銀行サステナブル・ディベロップメント・ボンドフレームワークに掲載されています。世界銀行は、グリーンボンドおよびソーシャルボンド原則の執行委員会のメンバーでもあります。世界銀行は、持続可能な開発において民間セクターの資金の重要性を促進するために投資家との戦略的パートナーシップを構築することを資本市場における重要な優先事項としています。世界銀行インパクトレポートは、世界銀行の開発支援活動がどのように持続可能な開発目標(SDGs)に寄与し、特定の開発課題に対してどのように投資家と関わりながら人々の認識を高めているのかについて説明しています。

ディスクレーマー

本世銀債の発行により調達した資金は、特定のプロジェクトやプログラムへの融資に直接割り当てられることはありません。世銀債の元利金の支払いは、世界銀行の信用力に基づき行われるため、投資家は個々の融資プロジェクトやプログラムのリスクを負う事はありません。

本プレスリリースは、世界銀行債券の購入の勧誘もしくは販売を目的とするものではありません。世界銀行債券の販売は、販売を担当する金融機関より交付される販売説明書等に基づき行われます。世界銀行債券の購入の勧誘は、ニューサウスウェールズ法を含む単独または複数の国の法律に準拠して行われており、関係する全ての法律が遵守されない場合は、購入の勧誘もしくは販売を行うことはできません。本プレスリリースで掲載される世界銀行グリーンボンドフレームワーク・世界銀行インパクトレポート・その他の情報は、公式な勧誘資料とは独立したものです。 

 

 

お問い合せ

世界銀行財務局

+81 (3) 3597-6729
世界銀行東京事務所(メディア)
開 裕香子
+81 (3) 3597-6650

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