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プレスリリース2022年12月5日

世界銀行、経済安定化と生計維持に向け、スリランカを再度 IDA適格国に承認

ワシントン、2022年12月5日 –世界銀行は本日、スリランカの要請を承認し、国際開発協会(IDA)の譲許的資金適格国とした。スリランカは、譲許的資金として低金利での資金提供を受けることで、経済の安定化と、貧困と飢餓に苦しむ国民数百万人の生計維持を図る政府主導の改革プログラムを実施できるようになる。

スリランカが今回の要請を行った背景には、深刻な経済・社会状況が続き、所得レベルの低下や貧困悪化に加え、金融市場へのアクセスが困難になっていたことがある。今回の承認に伴い、スリランカはIDA適格国となった。

「我々は、スリランカが切迫した状況にある国民のために、経済の健全化に舵を切れるよう支援していく決意だ。」と、世界銀行の西尾昭彦開発金融総局担当副総裁は述べた。「世界銀行は、スリランカが貧困削減と経済再建のための改革を実施し、持続可能な成長の基盤を構築できるよう支援する用意がある。」 

スリランカが貧困層向け施策を中心に回復促進と経済見通し改善に向けた改革を実行するにあたり、世界銀行はIDAによる支援を通じて譲許的資金と技術協力、政策助言を提供していく。

IDAの譲許的資金適格国になると、IDAの資金援助が極めて緩やかな条件で行われることから、現在の債務返済圧力の緩和も期待できる。IDA適格国となったスリランカは今後、IDA業務政策の対象にもなる。

「スリランカが一刻の猶予も許されない状況にある中、世界銀行からは、我が国の組織が基礎的サービスの提供を継続できるよう、既存プロジェクトの再編を通じ一番にかつ記録的な速さでの対応を得られた。迅速な対応と開発パートナーとしてのビジョンに感謝申し上げる。」と、スリランカのアリ・サブリー外務大臣は述べた。「スリランカは、卒業後、再度IDA適格国となったことで、組織を維持し、強靱性を高め、国民のニーズにより迅速に対応するための資金にアクセスできるようになる。」

スリランカはIDAを卒業した2017年以来、世界銀行の国際復興開発銀行(IBRD)の貸出を受ける信用力を維持してきた。世界銀行は現在までに、スリランカの危機への対応として、IBRDからの貸出3億2,500万ドルの使途変更に加え、ほかの通常の世界銀行プロジェクトから7,100万ドルを移転し、基礎サービス提供を通じた危機対応に回している。その結果、ほかの国際開発機関、二国間ドナー、国連機関からの、共通の危機対応メカニズムを通じた支援の呼び込みも実現している。

スリランカが再度適格国になったことでIDA適格国の総数は現在75となっている。

IDAについて: 世界銀行の国際開発協会(IDA)は、世界の最貧国・最脆弱国における貧困削減との闘いに最大規模の資金援助を行っています。IDAは世界各国で経済成長と強靱性強化を促進し、貧困層の生活水準を向上させるプロジェクトやプログラムに贈与(無償資金)と低利子または無利子の融資を提供しています。1960年の設立以来、114カ国に総額4,960億ドルを提供しました。

IDAに関する詳細: IDA.worldbank.org. #IDAworks

 更新日: 12/05/2022

プレスリリース番号: 2023/39/DFi

お問い合せ

コロンボ:
Dilinika Peiris
+94 112128249
ワシントン:
Patricia da Camara
+1 202-473-4019
東京:
開裕香子
+81 (3) 3597 6650

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