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プレスリリース 2021年12月6日

明治安田生命が世界銀行の「サステナブル・ディベロップメント・ボンド」に投資 ー東京栄養サミット2021開催に向けて開発途上国の栄養問題解決への取組みを支援 ー

2021年12月6日 東京 – 世界銀行(正式名称:国際復興開発銀行(IBRD)、ムーディーズ: Aaa、スタンダード&プアーズ: AAA)はこの度、人的資本蓄積のための栄養改善の重要性を発信目的としたサステナブル・ディベロップメント・ボンドを発行し(期間10年、総額1億3,000万豪ドル)、明治安田生命保険相互会社が全額を購入しました。日本政府は、12月7日および8日に栄養問題の解決に向けた国際的取組みを推進するために「東京栄養サミット2021」を主催し、世界銀行も参加しますが、同サミットへの賛同と支援も本件の重要な目的の一つとなっています。本債券の取扱証券会社にはモルガン・スタンレーMUFG証券が指名されました。

世界銀行のサステナブル・ディベロップメント・ボンドは、「極度の貧困の撲滅」と「繁栄の共有の促進」の実現に向けて、世界銀行が途上国のために取り組むあらゆる分野の開発プロジェクトを支援する事を目的に発行する債券です。栄養改善事業を拡充するためのグループ全体のプロジェクトの総額は60億米ドルで、そのうち15億米ドルは世界銀行(IBRD)融資適格国へのプロジェクトです。世界銀行は栄養改善を人的資本形成や経済成長促進の鍵と位置付ける一方、新型コロナウイルス感染拡大の危機により1億5,500万人の食料安全保障が急速に悪化し、2,800万人が飢えに直面すると見られています。さらに、多くの子供たちの栄養失調による発育阻害が懸念され、これによる経済的生産性の損失は年間440億米ドルに達すると推定されています。世界の貧困層が最適な栄養状態を得るために、必要な知識・資源・サービスを利用できるようにすることが急務です。

「栄養失調は、緊急性が高いにもかかわらず解決への道のりが長い問題の一つです。その経済的負担は、貧困層の女性や子供たちに最も重くのしかかっています。世界銀行の栄養改善並びにその他持続可能な開発支援の取り組みに対する投資家の皆様からのご支援に感謝申し上げます。」と有馬良行 世界銀行財務局駐日代表は述べています。

「世界的な栄養問題に関する危機へは、政府、地域社会、二国間・国際的パートナー、民間セクターのより強力な連携を通じて対処する事ができます。民間セクターや投資家の皆様による革新的な金融支援は、より栄養を重視した食生活実現に向けた極めて重要です。」とマムタ・ムルティ 世界銀行人間開発担当副総裁は述べています。

「明治安田生命は、SDGsに関連する社会課題のうち、事業活動を通じた「健康寿命の延伸」を特に注力する優先課題の一つとして位置づけており、今回、世界銀行が開発途上国の栄養問題解決への取り組むことを目的として発行した本債券の趣旨に賛同し、投資を実施いたしました。当社は、「確かな安心を、いつまでも」という経営理念のもと、責任ある機関投資家として、ご契約者へ還元するための収益性を確保しつつ、SDGs達成への貢献の観点を踏まえたESG投融資を推進してまいります。」と明治安田生命保険相互会社 大崎能正 執行役員運用企画部長は述べています。

「東京栄養サミット2021の開催に先立ち、世界銀行のサステナブル・ディベロップメント・ボンドへの本邦機関投資家による投資は、同サミットの認知度向上に加え、栄養問題解決ならびに世界銀行の掲げる「極度の貧困の撲滅」に向けた国際的な取組みをより一層後押しするものと確信しています。モルガン・スタンレーが単独アレンジャーとして今回の投資の一助を担うことが出来たことを光栄に思います。今後も、世界銀行や本邦機関投資家など重要なステークホルダーと連携し、持続可能な社会の実現に貢献することを目指します。」とモルガン・スタンレーMUFG証券 岩淵  亮 グローバルマクロ商品営業部長は述べています。

世界銀行は、栄養不良問題解決のための正しい知識と情報の普及、適切な政策とプログラム並びにその優先順位の決定、そして実証データに基づく対策拡大と資金提供についての開発途上国への支援にコミットしています。例えば、インドネシアでは条件付現金給付プログラムの適用範囲を拡大することで0〜6歳児の栄養状態を改善し、その提供システムを強化するための「社会支援改革プログラム」に2億米ドルの融資を実行しました。また、グアテマラでは生後1,000日以内の子どもたちを中心に、先住民の発育阻害を軽減する「グアテマラ栄養・健康プロジェクト」に1億米ドルの融資を実行しました。

*上記プロジェクトは、事例のご紹介のみを目的としており、今回の世界銀行債券(世銀債)の資金の活用を上記プロジェクト又はその分野に限定するものではありません。

世界銀行について
世界銀行(正式名称:国際復興開発銀行、通称IBRD: International Bank for Reconstruction and Development)は、1944年に設立が合意された国際開発金融機関で、現在189の加盟国が出資し運営しています。極度の貧困の撲滅と繁栄の共有促進という目標の達成と持続可能な開発目標(SDGs)を支援するために、IBRDは中所得国及び信用力のある低所得国に対し、融資・保証、リスク管理サービスに加え、開発に関わる様々な分野の専門的な分析・助言サービスを提供しています。また、地域及び世界規模の開発課題への取組みを主導する役割も果たしています。世界銀行は持続可能な開発プロジェクト及びプログラムへの融資資金を調達するために、70年以上にわたり国際資本市場で債券(世銀債)を発行しています。詳しくは世界銀行財務局ウェブサイトをご覧ください。

世銀債は、開発プロジェクトやプログラムへの融資を通じて持続可能な開発目標(SDGs)の達成を促進しています。世界銀行グリーンボンドは、国際資本市場協会(ICMA)のグリーンボンド原則と整合しています。詳しくは世界銀行グリーンボンドフレームワーク(英語)にも掲載されています。世界銀行は、ICMAによるグリーンボンドおよびソーシャルボンド原則の執行委員会のメンバーでもあります。世界銀行は、持続可能な開発において民間セクターの資金の重要性を促進するために投資家との戦略的パートナーシップを構築することを資本市場における重要な優先事項としています。世界銀行のインパクトレポートは、グリーンボンド及びサステナブル・ディベロップメント・ボンドの両方に関する報告書で、世界銀行がどのように投資家と関わりながら持続可能な開発目標(SDGs)や特定の開発課題に対する人々の認識を高めているかについて説明しています。

ディスクレーマー
本世銀債の発行により調達した資金は、特定のプロジェクトやプログラムへの融資に「直接」割り当てられることはありません。世銀債の元利金の支払いは、世界銀行の信用力に基づき行われるため、投資家は個々の融資プロジェクトやプログラムのリスクを負う事はありません。

本プレスリリースは、世界銀行債券の購入の勧誘もしくは販売を目的とするものではありません。世界銀行債券の販売は、販売を担当する金融機関より交付される販売説明書等に基づき行われます。世界銀行債券の購入の勧誘は、単独または複数の国の法律に準拠して行われており、関係する全ての法律が遵守されない場合は、購入の勧誘もしくは販売を行うことはできません。本プレスリリースで掲載される世界銀行グリーンボンドフレームワーク・世界銀行インパクトレポート・その他の情報は、公式な勧誘資料とは独立したものです。 

 


お問い合せ

東京
世界銀行財務局
柳 美佐
+81 (3) 3597-6729
myanagi@worldbank.org
メディア
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開 裕香子
+81 (3) 3597-6650
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