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プレスリリース 2021年6月22日

世界銀行グループ、途上国の気候変動対策への支援を増大

新たな気候変動行動計画の下、対策の成果向上のためインパクトの強い支援を拡大-温室効果ガスの排出抑制と途上国の適応・強靭性の強化に向けて

ワシントン、2021年6月22日—世界銀行は本日、新たな気候変動行動計画を発表した。同計画の下、途上国に対しかつてないレベルの対策資金の提供、温室効果ガス排出の削減、適応活動の強化、パリ協定の目標に沿った資金提供を図っていく。2021~25年を対象とする同計画により世界銀行グループは、「環境配慮型」プロジェクトへの投資から、気候変動対策と開発プロジェクトの目標の完全な統合に向けた各国支援まで、取組みの範囲を広げていく。今回の行動計画の発表は、各国が新型コロナウイルス感染症危機の引き起こした混乱から持続可能な回復を図るタイミングで行われた。

「新行動計画は、最大級のインパクトをもたらす緩和と適応の機会を見極め優先しようというもので、我々はこれに沿って気候変動対策資金を提供していく。つまり、最も排出量の多い国についてはこれ以上の排出を抑え、途上国については気候変動に適応し強靭性を強化できるよう支援する。」とデイビッド・マルパス世界銀行グループ総裁は述べた。「過去最高レベルの気候変動対策資金を提供し、最もインパクトの大きなソリューションを探っていく。」

行動計画の概要:

  • 気候変動対策資金を大幅に増額:世界銀行は、国際機関として既に途上国に最大の気候変動対策資金を提供している。同計画では、対象期間の気候変動対策資金の割合を世界銀行グループによる支援全体の平均35%まで引き上げると誓約している。国際開発協会(IDA)、国際復興開発銀行(IBRD)による気候対策資金の内、少なくとも50%は適応に充てられる。
  • 世界銀行グループによる将来の気候変動への取組みと投資の参考となるような、インパクトの大きな気候変動対策機会の見極めと優先:各国は、新たな主要診断ツールである国別気候・開発報告書(CCDR)を参考に、気候変動対策と開発の取組みを一本化し、気候関連の新テクノロジーが開発されれば導入していく。
  • 各国によるパリ協定の「自国が決定する貢献(NDC)」と「長期戦略」の実行・更新の支援の加速と、温室効果ガスを排出する事業への補助金削減によるインセンティブ調整と炭素税の引き上げ。
  • 気候変動対策のための民間資本の促進・動員。炭素クレジット市場開拓の取組み強化。各国におけるグリーンボンド・グリーン融資市場。IDA資金やその他の資金源を通じた最貧国における地球公共財保護のための支援。
  • エネルギー、気候変動への対応、強靭な低炭素型の将来の達成、自然資本と生物多様性の保護の支援のため、農業、食料、水、土地、都市、運輸、製造等の主要システムを刷新する措置を優先。同行動計画は、石炭からの「公正な移行」の支援を特に重視。
  • 世界銀行グループによる資金フロー全体を、パリ協定の目標に沿って提供し、各国による気候コミットメントを支援:世界銀行(IBRDとIDA)は、2023年7月1日以降に始まる新プロジェクトすべてがこの要件を満たすようにする。世界銀行グループで民間セクターを支援する国際金融公社(IFC)と多数国間投資保証機関(MIGA)は、理事会で承認した実体経済部門でのプロジェクトの内、85%が2023年7月1日から、100%が2025年7月1日から要件を満たす予定。

世界銀行グループは同行動計画の実施について、定期的に理事会に進捗状況を報告する。

世界銀行グループは、第一次気候変動行動計画で、2020年の過去最高額214億ドルを含め、5年間に830億ドル以上の気候変動対策資金を提供した。新行動計画は、その実績を基盤として進められる。
 

お問い合せ:

ワシントン:Ferzina Banaji, (202) 372-5885, fbanaji@worldbankgroup.org

映像関係:David W. Young, (202) 473-4691, dyoung7@worldbank.org

東京:開裕香子、(+81-3) 3597-6650、 yhiraki@worldbankgroup.org

ウェブサイト:www.worldbank.org/climate

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プレスリリース番号: 2021/181/CCG

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