Skip to Main Navigation
プレスリリース 2021年3月19日

野村證券が世界銀行サステナブル・ディベロップメント・ボンドを販売 

2021年3月19日 東京ー世界銀行(正式名称: 国際復興開発銀行(IBRD)、ムーディーズ: Aaa、スタンダード&プアーズ: AAA)は、期間3年のブラジルレアル建(発行額: 4,219万ブラジルレアル)および期間3年のインドルピー建(発行額:2億3,780万インドルピー)のサステナブル・ディベロップメント・ボンド(開発途上国の持続可能な発展を支える世銀債)を発行し、野村證券株式会社が全額を引受け、日本の個人投資家に販売しました。

世界銀行のサステナブル・ディベロップメント・ボンドは、世界銀行が開発途上国のために取り組む農業・食料安全保障、教育、エネルギー、金融、貿易・産業、保健、行政・インフラ・ガバナンス、水・公衆衛生、環境、ジェンダー平等などの幅広い分野の開発プロジェクトを支えるために国際資本市場で発行されます。

世界銀行のすべての開発プロジェクトは、極度の貧困撲滅と繁栄の共有促進という世界銀行の2大目標に従い、環境と社会に良いインパクトと成果をもたらすように設計されています。この2つの目標は、国連の「持続可能な開発目標 (SDGs)」とも連携しています。

今回の販売で野村證券は、世界的な開発課題である栄養不良問題を採り上げ、世界銀行が開発途上国で取り組む栄養改善プロジェクトの事例を紹介しました。栄養不良問題への取組みは、SDG2(飢餓をゼロに)に直接貢献しますが、全体として栄養改善は持続可能な開発の重要な要素であり、その他の多くのSDGsへの貢献にも繋がります。

新型コロナウィルスの危機は、世界中で急性栄養不良の子供が推定930万人増加すると見込まれる等、栄養改善に向けた長年の取組みの成果を後退させかねないという事も示されています。また、肥満はコロナ関連の死亡率や入院を増加させる深刻なリスク要因として認識されています。世界銀行は、政府、その他機関、投資家などの様々なパートナーと協力し、最も栄養不足で脆弱な立場の人々への支援の拡充を目指しています。

人的資本構築のための栄養分野へ支援に、日本の投資家の関心が高まっています。栄養不良問題への取組みを重要と考え、世界銀行の栄養改善への取組みに賛同する日本の機関投資家並びに個人投資家向けにサステナブル・ディベロップメント・ボンドを発行するのは、2020年以来、今回で3回目(総額  1億3,000万米ドル相当)となります。

世界銀行が取り組むプロジェクト事例

インド: 国家栄養ミッション支援プロジェクト(IBRD融資額:2億米ドル)
5歳未満の子どもの38%が発育阻害の状態にあり、幼児期の低栄養は依然としてインド全土の課題となっているため、インド政府は2018年に、女性・乳幼児向け栄養サービスの普及率と質の改善を目的とする「国家栄養ミッション」を立ち上げました。世界銀行は、子供の統合的発達サービスの枠組みや3歳未満の子供に焦点を当てた支援と栄養改善のための行動の強化において、この栄養ミッションを支援しています。2020年3月以降、新型コロナウイルス感染症(Covid19)に対応するため迅速に事業方針の転換を行っています。例えば、地域の保健師に個人用防護具の配布や研修を行い、安心して母乳育児を続けるためのカウンセリング、栄養価の高い補助食品の配布、妊産婦ケアと栄養管理、手洗い等の感染予防策の促進、といった必須保健・栄養サービスが滞ることなく提供されるよう支援を継続しています。詳しくはこちらをご覧ください。(英語)

グアテマラ:栄養と健康プロジェクト( IBRD融資額:1億米ドル)
新型コロナウィルス感染拡大は、グアテマラの経済状況を悪化させており、食糧不足と食糧価格の上昇に伴い栄養不良の増加をもたらしています。グアテマラでは、約47%の子どもが発育阻害で苦しんでおり、これは世界でも非常に高い割合となっています。本プロジェクトの目的は、特定の栄養関連の支援において、主に生後1,000日間に必要な栄養改善サービスに重点を置き、慢性的な栄養不良の主要な要因と言われる習慣、サービス、および行動を改善し、新型コロナウィルス感染拡大の悪影響に対応することです。グアテマラは、過体重や肥満の割合が高い国の1つとなっています。詳しくはこちらをご覧ください。(英語)

**上記プロジェクトは、事例のご紹介のみを目的としており、今回の世界銀行債券の資金の活用を上記プロジェクト又はその分野に限定するものではありません。

世界銀行(正式名称:国際復興開発銀行)について
世界銀行(国際復興開発銀行、通称IBRD:International Bank for Reconstruction and Development)は、1944年に設立が合意された国際開発金融機関で、現在189の加盟国が出資し運営しています。加盟国の公平で持続可能な経済成長を目指し、地域及び世界規模の経済や環境問題に効果的に対処していくために、IBRDは中所得国に対し、融資・保証、リスク管理サービスに加え、開発に関わる様々な分野の専門的な分析・助言サービスを提供しています。世界銀行の目標は、世界全体の極度の貧困を終結し、すべての人々が共に豊かに暮らせるよう繁栄を共有させることです。世界銀行は融資資金を調達するために、70年以上にわたり国際資本市場で債券(世銀債)を発行しています。詳しくは世界銀行財務局のウェブサイトをご覧ください。

持続可能な開発目標(SDGs)に沿った開発プロジェクトを支えるために発行される世銀債は、国際資本市場協会(ICMA)によるサステナビリティボンド・ガイドラインに準拠しています。世界銀行は、グリーンボンドおよびソーシャルボンド原則の執行委員会のメンバーでもあります。世界銀行は、持続可能な開発において民間セクターの資金の重要性を促進するために投資家との戦略的パートナーシップを構築することを資本市場における重要な優先事項としています。世界銀行インパクトレポートは、世界銀行の開発支援活動がどのように持続可能な開発目標(SDGs)に寄与し、特定の開発課題に対してどのように投資家と関わりながら人々の認識を高めているのかについて説明しています。

ディスクレーマー
*世銀債の発行により調達した資金は、特定のプロジェクトやプログラムへの融資に直接割り当てられことはなく、世界銀行加盟国における全ての融資プロジェクトやプログラム対し均一に活用されます。世銀債の元利金の支払いは、世界銀行の信用力に基づき行われるため、投資家は個々の融資プロジェクトやプログラムのリスクを負う事はありません。

*本プレスリリースは、世界銀行債券の購入の勧誘もしくは販売を目的とするものではありません。世界銀行債券の販売は、販売を担当する金融機関より交付される販売説明書等に基づき行われます。世界銀行債券の購入の勧誘は、単独または複数の国の法律に準拠して行われており、関係する全ての法律が遵守されない場合は、購入の勧誘もしくは販売を行うことはできません.

 

 


お問い合せ

東京
世界銀行財務局
柳 美佐
+81 (3) 3597-6729
myanagi@worldbank.org
メディア
世界銀行東京事務所
開 裕香子
+81 (3) 3597-6650
yhiraki@worldbankgroup.org
Api
Api