2021年1月22日 東京ー世界銀行(正式名称:国際復興開発銀行(IBRD)、ムーディーズ:Aaa、スタンダード&プアーズ:AAA)は、期間3年のブラジルレアル建(発行額:3,578万ブラジルレアル)および期間3年のインドルピー建(発行額:3億2,330万インドルピー)のサステナブル・ディベロップメント・ボンド(開発途上国の持続可能な発展を支える世銀債、以下 「本債券」)を発行し、野村證券株式会社(代表取締役社長:森田敏夫)が全額を引受け、日本の個人投資家に販売しました。
本債券の資金は、開発途上国の持続的発展を目的とするあらゆる分野のプロジェクトへの融資案件に活用されます。世界銀行は2030年までに「極度の貧困を撲滅」し、「繁栄の共有の促進」を持続可能な形で実現することを使命としており、この2つの目標は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」とも連携しています。
今回の販売では、世界的な開発課題である栄養不良問題を採り上げ、世界銀行が開発途上国で取り組む栄養改善プロジェクトの事例を紹介しました。世界の3分の2以上の国々は、慢性栄養不良(発育阻害)、急性栄養不良(消耗症)、過体重/肥満、微量栄養素欠乏等の問題を抱えています。特に低中所得国において、栄養不良問題は国の保健医療制度と経済に深刻な負担をかけています。世界銀行は栄養改善を人的資本形成や経済成長促進の鍵と考えており、最も栄養不足で脆弱な立場の人々への支援の拡充を目指し、保健・栄養政策の策定や栄養改善事業の設計、栄養サービスの拡充、政策分析や事業評価等を通じ、途上国政府を支援しています*。
野村グループは、「Drive Sustainability.」というコンセプトのもと、サステナブルな社会の実現と社会的課題の解決のため、ESG/SDGsに関連する活動に積極的に取り組んでいます。グリーンボンドやソーシャルボンド、サステナビリティボンド等の引受けを通じて、社会的課題を解決するための資金需要と、投資を通じて社会に貢献したいという投資家の想いとの橋渡し役を担います。そして、SDGsの達成に向けた取組みを推進し、経済成長と社会の持続的な発展に貢献していきます。
世界銀行(IBRD)が取り組むプロジェクト事例
インド:国家栄養ミッション支援プロジェクト/ 融資額:2億米ドル
世界銀行(正式名称:国際復興開発銀行)について
世界銀行(国際復興開発銀行、通称IBRD:International Bank for Reconstruction and Development)は、1944年に設立が合意された国際開発金融機関で、現在189の加盟国が出資し運営しています。加盟国の公平で持続可能な経済成長を目指し、地域及び世界規模の経済や環境問題に効果的に対処していくために、IBRDは中所得国に対し、融資・保証、リスク管理サービスに加え、開発に関わる様々な分野の専門的な分析・助言サービスを提供しています。世界銀行の目標は、世界全体の極度の貧困を終結し、すべての人々が共に豊かに暮らせるよう繁栄を共有させることです。世界銀行は融資資金を調達するために、70年以上にわたり国際資本市場で債券(世銀債)を発行しています。詳しくは世界銀行財務局のウェブサイトをご覧ください。
持続可能な開発目標(SDGs)に沿った開発プロジェクトを支えるために発行される世銀債は、国際資本市場協会(ICMA)によるサステナビリティボンド・ガイドラインに準拠しています。世界銀行は、グリーンボンドおよびソーシャルボンド原則の執行委員会のメンバーでもあります。世界銀行の資本市場における重要な優先事項は、持続可能な開発において民間セクターの資金の重要性を促進するために投資家との戦略的パートナーシップを構築することです。
*上記プロジェクトは、事例のご紹介のみを目的としており、今回の世界銀行債券の資金の活用を上記プロジェクト又はその分野に限定するものではありません。
*世銀債の発行により調達した資金は、特定のプロジェクトやプログラムへの融資に直接割り当てられことはなく、世界銀行加盟国における全ての融資プロジェクトやプログラム対し均一に活用されます。世銀債の元利金の支払いは、世界銀行の信用力に基づき行われるため、投資家は個々の融資プロジェクトやプログラムのリスクを負うことはありません。
*本プレスリリースは、世界銀行債券の購入の勧誘もしくは販売を目的とするものではありません。世界銀行債券の販売は、販売を担当する金融機関より交付される販売説明書等に基づき行われます。世界銀行債券の購入の勧誘は、単独または複数の国の法律に準拠して行われており、関係する全ての法律が遵守されない場合は、購入の勧誘もしくは販売を行うことはできません。