2度目のブロックチェーン債券“Bond-i” -RBCとTDの二社を主幹事に追加-流動性を高め投資家層を拡大
2019年8月16日: 世界銀行(国際復興開発銀行、ムーディーズ:Aaa、スタンダード&プアーズ:AAA)は、起債、販売、決済および期中管理プロセスにおいてブロックチェーン技術を用いた初のブロックチェーン債券(豪州国内債 償還2020年8月)の追加発行を行い、新たに5000万豪ドルを調達しました。
本追加発行では、主幹事はオーストラリア・コモンウェルス銀行(CBA)にRBCキャピタルマーケット(RBC)、トロント・ドミニオン証券(TD)の二社を加えて三社となり、投資家層が拡大しました。新たに豪州国外の投資家や豪州のニュー・サウス・ウェールズ財務公社(TCorp)などの既存の投資家層も投資を行いました。
世界銀行は2018年8月10日、CBAをbond-iの単独アレンジャーに任命し、2週間にわたる市況調査を行った後、期間2年、総額1億1千万豪ドルを発行しました。2019年5月にはCBAと世界銀行はマーケットメーカーであるTDと共に、取引実行から決済までを分散型台帳技術を使用して一元管理する初の債券であるBond-iに、ブロックチェーンを使った流通市場での売買取引を可能にする機能も追加しました。
これに続く追加発行により、本プラットフォームは新たな成功を収めました。分散型台帳技術を活用することで、今後の資本市場では、より速くより効率的でより安全な取引の実行が実現できるようになるでしょう。
世界銀行は最新の技術を積極的に加盟国の開発支援に活用する広範な戦略的取り組みを行っており、Bond-iはその一つです。世界銀行は2017年6月、世界中の貧困削減プロジェクトのイノベーションハブとしてブロックチェーン・イノベーション・ラボを設立し、ブロックチェーンをはじめとする革新的技術が、土地管理、サプライチェーン管理、保健、教育、クロスボーダー決済、温室効果ガス排出権取引といった分野に及ぼす影響についての研究を進めています。
「投資家やパートナーの皆様に継続的で多大なご支援、ご尽力いただいたことに感謝いたします。加盟国経済の生産性を高め、持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けた取り組みを加速させるべく、彼らと協力しデジタル化を拡大する際鍵となるのが世界銀行の資本市場におけるイノベーションと経験です。」と世界銀行財務局 資金調達の責任者であるのアンドレア・ドールは述べています。
現在の資本市場では、債券市場が機能するためにそれぞれの役割を担う仲介業者やエージェンシーを介することで、取引のプロセスが成り立っています。ブロックチェーンには、資金調達や証券取引、運用効率の向上や当局の規制への対応などのプロセスをより合理化できる可能性があります。
CBA、RBC、TDはこれまで、オーストラリアやニュージーランドの市場において数々のIBRD債の主幹事を務めてきました。本件は、世界銀行の資本市場における70年の実績、世界的に認められているCBA傘下の「ブロックチェーン・センター・オブ・エクセレンス」、そしてTDとRBCの資本市場における重要な世界的販売力を組み合わせた4つの機関の長期的なパートナーシップに基づいて実現しました。
bond-iブロックチェーン・プラットフォームは、CBAのシドニー・イノベーション・ラボ内にある「ブロックチェーン・センター・オブ・エクセレンス」で構築・開発されました。
重要情報
· マイクロソフトが、bond-iプラットフォームの構造、安全性並びに耐久性に関する独立評価を実施
· King & Wood Mallesonsが取引専門法律顧問を務める
本プレリリースは本債券(Bond-i)の販売を目的とするものではありません。債券の募集は、世界銀行または世界銀行に代わって準備された該当証券の目論見書やタームシート等(必要に応じて最終条件を含む)の直接交付に基づき行われます。本債券への投資の決定は、本債券に関するリスク、費用、条件が記載されている関連する提供書類に基づいて行われる必要があります。本債券の販売は、ニューサウスウェールズ州の法律に基づく制限を受ける場合があります。本債券は、適用されるすべての法律を遵守されない場合は、提供または販売することはできません。また、特定の司法管轄区域または特定の個人への販売が認められない場合もあります。