ワシントンDC、2019年5月15日 – 国際復興開発銀行(世界銀行)とオーストラリア・コモンウェルス銀行(CBA)は、流通市場におけるbond-i(ブロックチェーンを使った新たな債券)の取引に成功した。これは、発行・取引にブロックチェーン技術を活用した初の債券となる。
ブロックチェーン技術を使った流通市場での売買取引が成功したことで、高い信頼性と恒久的かつ瞬時な事務処理機能を持つ同技術により取引実行と決済をより一元的に行う仕組みの実現が視野に入ってきた。bond-iは、世界銀行とマーケットメーカーであるトロント・ ドミニオン証券が協力し、CBAによって開発された。
世界銀行は、起債、販売、決済および期中管理にブロックチェーン技術を使用した世界初の債券であるbond-iを2018年8月に発行し、 CBAを単独アレンジャーに任命した。
「ブロックチェーンを使用した流通市場における取引は、資本市場がより迅速で効率的、そしてより安全な取引のためにブロックチェーン技術を活用する上で大きな前進です。」 と、ジン・ドン・ホアン世界銀行副総裁兼トレジャラーは述べた。「革新的技術、そして何より投資家を含むすべてのパートナーのコミットメントのおかげで、今回の画期的な発行を成し遂げることができました。」
「昨年8月にbond-iを発行して以降、世界中のテクノロジーおよび金融関係者から前向きなご意見と高い関心が数多く寄せられました。」と、CBA イノベーション・ラボの実験・商業化責任者であるソフィー・ギルダーは述べた。「ブロックチェーン技術を駆使して、証券の発行と管理・取引を行う優れたデジタル市場が創設できるという認識が高まっている中、我々はパートナーと協力してそのビジョンの実現を目指します。」
「ブロックチェーンは、資金調達や証券取引のプロセスを合理化し、業務を効率化するだけでなく、規制監視を強化する可能性を秘めています。」
bond-iプロジェクトは、開発に破壊的技術の可能性を活用しようという世界銀行の戦略的重点課題の一環である。bond-iブロックチェーン・プラットフォームは、CBAのシドニー・イノベーション・ラボ内にある「ブロックチェーン・センター・オブ・エクセレンス」で構築・開発された。
本プロジェクトには、ブロックチェーン技術の資本市場への適用に主導的役割を担ってきたCBAのブロックチェーン専任チームのリーダーシップと経験が大きく貢献した。
取引専門法律顧問をKing & Wood Mallesons、独立コード・レビュアーをマイクロソフト、独立評価を IHS Markitがそれぞれ担っている。
bond-iプロジェクトは、設立以来の投資家や他の資本市場パートナーからの意見やフィードバックを受けながら拡大と向上を遂げており、引き続き多くの市場関係者のご意見とご指導を仰ぎつつ、更なる発展を目指していきたい。
詳しくは、CBAのBond-iプロジェクトページ(英語)と、世界銀行のBond-iに関する動画をご覧ください。
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