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プレスリリース2015年12月3日

日本生命が世界銀行のサステナブル・ディベロップメント・ボンドを購入

(共同リリース:日本生命保険相互会社、 世界銀行)

世界銀行の「サステナブル・ディベロップメント・ボンド」への投資について

2015年12月3日 東京ー日本生命保険相互会社(社長:筒井義信、以下「日本生命」)は、この度、世界銀行 (正式名称:国際復興開発銀行:IBRD)が発行するサステナブル・ディベロップメント・ボンド(私募 形式、8,100 万ドル、約 100 億円相当)へ投資しました。 今回の投資は、日本生命にとって初めての私募形式でのサステナブル・ディベロップメント・ボンドへの投 資となります。

世界銀行は、開発途上国の極度の貧困を一世代のうちに終わらせることと、公平性のより一層の推 進を通じて、「繁栄の共有」を促進することを使命としています。

サステナブル・ディベロップメント・ボンドは、世界銀行が開発途上国の貧困削減および開発支援のため に取組む、教育・保健・インフラ・行政・農業・環境等の幅広い分野のプロジェクトを支えるために国際資 本市場で発行されます。今回、日本生命がサステナブル・ディベロップメント・ボンドへ投資した資金は、開 発途上国の持続的発展を目的とする様々なプロジェクトへの融資案件に活用されます。

日本生命では、3カ年経営計画において「成長・新規領域への投融資」を推進しており、今後も世 界各地の経済・産業の活性化に資する取組みを通じて社会的責任を果たすとともに、リスク分散に留意 しつつ、投資先の成長を通じ、ご契約者利益を拡大できるよう、一層努めてまいります。

日本生命 大関洋 取締役執行役員のコメント
「高い信用力を持つ世界銀行が発行するサステナブルデベロップメントボンドは、日本生命にとって安全な 投資であると同時に、世界の発展途上国の人々の生活水準の改善にも寄与する大変有意義な投資と 考えております。発展途上国の母子保健などを対象とした世界銀行の様々なプロジェクトに、日本生命 が資金供与できることを大変嬉しく思っております。日本生命は、『共存共栄』、『相互扶助』という生命 保険事業の精神を創業時から連綿と受け継ぎ、CSR(企業の社会的責任)への取組を推進していま す。また日本生命は『責任ある機関投資家』の諸原則≪日本版スチュワードシップ・コード≫を受け入れて おり、投資先企業との建設的な対話などを通じて、企業の企業価値向上や持続的成長を促すことも重 視しております。今後とも生命保険事業の使命や公共性をふまえ、ご契約者様に納得いただける運用を 実践して参ります。」

世界銀行 有馬良行 財務局駐日代表のコメント
「世界の人々の生活水準の向上と持続的発展を、投資を通じて支援するにあたって、サステナブル・ディ ベロップメント・ボンドは日本生命様にとって理想的な金融商品と言えるでしょう。今回の投資を通じてリス クとリターンの適切なバランスを取りつつ、『グローバルな社会貢献度』という新たなリターンもご享受頂ける ものと期待しております。開発途上国支援という世界共通の重要課題に対して、民間金融セクターの役 割は益々高まっており、こうした動きが一段と活性化していくことを期待します。」

世界銀行財務局 ジョージ・リチャードソン 資本市場グループ長のコメント
「開発途上国の持続可能な発展を支えるために必要とされる貸出や投資の資金は恒常的に不足してい る状況下、世界銀行は民間資本市場からの資金動員を推進しており、この中で世銀債は大きな役割 を果たして参りました。今回の投資を通じて、日本生命様は保健分野を筆頭に、関連する教育・水資 源・公衆衛生のプロジェクトに対する支援を表明頂いております。世銀債を通じて世界銀行に資金をご 提供頂き、開発途上国をご支援頂けることに深く感謝しております。」

<世界銀行が取組む開発途上国支援プロジェクトの例>
以下、サステナブル・ディベロップメント・ボンドを通じて調達された資金を支えるプロジェクトの事例をご紹 介致します(個々のプロジェクトと今回の世銀債の資金は直結しておりませんので、投資家が個々のプロ ジェクトのリスクを負うことはありません。一方、本世銀債の償還前までに個々のプロジェクトへの新たな資 金貸出実行を保証するものではありません)。

アルゼンチン – 地方都市の健康保険サービスの拡充プロジェクト
目標:10 万人に達する健康保険未加盟者を対象 に、子供・若者・20-64 歳の女性を中心に付保対象を 拡大し、加盟者数を増大。
期待される成果:最終的にアルゼンチン人口の 70%の 人々が医療保険に加盟することを目指す(2010 年時 点では 7%の水準)
世界銀行貸出額:4 億米ドル(約 480 億円) 新規貸出実行時期:2011 年~2017 年
アルゼンチンにおける医療保険サービスは、公的部門主導のものと民間部門主導のものが入り乱れて おり、結果としてその資金源も細かく分断しています。こうした「水平的」な分断だけでなく、保健に関す る国全体のデータも整備されておらず、貧困層や非保険加盟者に対して保健サービスを効率的に提 供することは同国の大きな課題となっています。 一方、世界銀行ではかねてより、医療保険未加盟の全ての子供並びに 20-64 歳の全ての女性をカ バーする健康保険の小規模プロジェクトを推進してきており、本プロジェクトではこれを大きく拡大するこ とで、医療保険の加盟人口を大きく増加させることを目指しています。 具体的には保険金支給のプロセスに、成果達成型モデルを導入することにより、より確実な効果を実 現するとともに、継続的な資金供与を保証することで、効果の高いシステムを導入。保健サービス全般 への人々のアクセスを大幅に改善します。本プロジェクトでは、基本的な母子サポート、各種予防医療 から先天的な心臓病手術といった高度医療まで、多岐に渡る治療を保険の対象に設定しています。 

パナマ- 健康格差の是正と保健サービス水準の向上
目的:母子健康保健サービスの改善と拡大
期待される成果:これまで十分に保健サービスが行き 届いていなかった 47 の農村地域に住む 20万人以上の 人々を対象に出張診療所を手配し、基本的な保健サ ービスへの容易なアクセスを提供。特に母子向けサービ スの改善に注力し、1 歳未満の乳児に対する予防接種 の実施及び医療専門家の立会いによる出産数も増 加。
世界銀行貸出額:4,000 万米ドル(約 4.8 億円) 新規貸出実行時期: 2008- 2014 年

パナマの農村の貧困地域及び先住民族居住地域では同国の他の地域に比べ保健サービスの水準が 悪化していました。例えば、同地域の 5歳以下の子供の死亡率は、全国平均である「1,000人につき 19.9 人」を 2.4 人も上回っています。2008 年、世界銀行はパナマの地域による健康格差の是正と パフォーマンスの向上プロジェクトの支援を開始しました。本プロジェクトは、移動保健チームを農村の貧 困地域に派遣し、いつでも受診可能な母子健康管理サービスを提供するものです。パナマの保健省 は、保健チームのより広域な活動を後押しする賃金体系を組み、移動保健チームと契約を結び、大き な成果を上げています。

ボツワナ -HIV/エイズ予防プロジェクト
目的: 医療サービスの成果目標を明確化し、科学的 根拠に基づいた効率的な HIV/エイズ医療サービスを国 民に提供
期待される成果: 計画的な予算策定し、無駄の無い 予防医療を国が提供
世界銀行貸出額:5,000 万米ドル(約 6.0 億円) 貸出実行時期: 2008 -2015 年

「予防」は HIVエイズに対する最も効果のある手法にも係わらず、ボツワナ政府自身も HIVエイズ対処に 関して同国で最も遅れている分野であることを認めています。本プロジェクトでは、国立エイズ対策機関 (NACA)の機能をより強化し、エイズの予防とエイズ患者に対する医療の両方の水準を改善すべく、支 援をしています。また同機関に加え、関係省庁、市民団体、民間団体への支援も同時に行っています。 支援対象は、教育機関における教員トレーニングや、刑務所への抗レトロウィルス出張診療、病気で親 を失った孤児に対する支援など多岐に渡っています。 

*上記プロジェクトは、事例のご紹介のみを目的としており、今回の世界銀行債券の資金の活用を上記プロジェクト又はその分野に限定するものではありません。

ディスクレーマー
本世銀債の発行により調達した資金は、特定のプロジェクトやプログラムへの融資に「直接」割り当てられることはありません。世銀債の元利金の支払いは、世界銀行の信用力に基づき行われるため、投資家は個々の融資プロジェクトやプログラムのリスクを負う事はありません。

【世界銀行について】 世界銀行(通称 IBRD:International Bank for Reconstruction and Development) は 1944 年に設立が合意された国際開発金融機関で、現在 188 の加盟国が出資し運営しています。 加盟国の公平で持続可能な経済成長を目指し、地域及び世界規模の経済や環境問題に効果的に 対処していくために、IBRD は中所得国に対し貸出・保証、リスク管理サービスに加え、開発に関わる 様々な分野の専門的な分析・助言サービスを提供しています。世界銀行の目標は、世界全体の極度の 貧困を終結し、すべての人々が共に豊かに暮らせるよう繁栄を共有させることです。世界銀行は貸出資 金を調達するために、60 年以上にわたり国際資本市場で債券(世銀債)を発行しています。詳しくは世界銀行財務局のウェブサイトをご覧ください。

 

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