アジア・インフラ投資銀行(AIIB)についても世界銀行グループと中国が協力することで合意
中国・北京、2015年7月16日— 世界銀行グループのジム・ヨン・キム総裁は本日、中国の李克強・総理をはじめ、桜継偉・財政部長や周小川・中国人民銀行行長など同国高官と会談し、中国が世界の開発においてさらなる役割を果たしていることを称えた。
2日間にわたる訪中の第一日目に、キム総裁は、李克強総理と会談し、世界経済、開発金融、中国の保健改革など幅広い課題について議論した。
また本日は、桜継偉・財政部長と会談し、貧困削減を支援する5,000万ドルの基金の設置合意書に調印した。キム総裁はさらに、アジア・インフラ投資銀行(AIIB)の設立準備を進める多国間臨時事務局の局長らと会い、一層緊密な協力関係の確立について話し合った。
いずれの動きも、中国とのパートナーシップのさらなる強化につながる。中国はすでに世界銀行第三の出資国であり、最貧国を支援する世界銀行の基金である国際開発協会(IDA)や、グローバル・インフラストラクチャー・ファシリティ(GIF)にも大きく貢献している。
「中国は、開発と世界銀行グループにとって、強力なパートナーであり、貧困撲滅と繁栄の共有促進という目標に向かって共に力を注いでいる。今後も、この強力で生産的な協力関係の下、世界中の途上国に恩恵をもたらすよう傾注していく所存である」と、キム総裁は述べた。
年内にも業務を開始する予定の同信託基金は、中国と世界銀行グループの協力関係を強化すると共に、資金と知識を活用して貧困層に配慮した持続可能な開発を目指す途上国を支援していく。世界レベルか地域レベルかを問わず、投資や開発プロジェクト、知識構築と人的資源の開発に向けた協力に、貢献することになる。
「本信託基金の設置は、新しい国際開発金融機関を支援しながらも、既存機関とのパートナーシップも強化していることを示すものだ。我々は今後も、世界各地で貧困と闘い開発を促進するために世界銀行と協力していく」と、桜継偉・財政部長は述べた。