ワシントンDC、2012年2月9日 – 世界銀行のパメラ・コックス東アジア・太平洋地域総局副総裁が、1月1日付就任後初めてとなる訪日を来週予定している。副総裁は様々な地域において開発分野の専門家として30年以上の経験を有する。今回の訪日時には、日本政府高官、政策担当者、オピニオンリーダーなどと会談し、東アジア・太平洋地域における日本と世銀の長年の実り多いパートナーシップ及び10月に開かれる世銀総会の成功に向けた協力を再確認する。
「日本は世界銀行グループにとって第二の出資国であり、東アジア地域の最も重要な開発パートナーです。着任後早い時期に訪日ができ、緊密なパートナーシップとこれまでの御協力に対して謝意を表することができる機会を大変嬉しく思っています」と、同副総裁は述べている。「この地域が直面する喫緊の開発課題に対する対応を今後どのように強化していくか、日本側関係者と意見交換することを楽しみにしています」
また、同副総裁は今回の訪日中に、新ガイドブック「水害に強い街をつくる:21世紀に向けた総合都市計画の指針 (仮題)-”Cities and Flooding: A Guide to Integrated Urban Flood Risk Management for the 21st Century”」を発表する。同ガイドブックの作成に当たっては、防災グローバル・ファシリティ(GFDRR)が資金を提供し、国際協力機構(JICA)他がパートナーとして協力した。
同副総裁は、やはり自然災害の大きなリスクを抱えるラテンアメリカ・カリブ海地域総局にて副総裁を務めた経験から、防災リスク管理分野に精通している。同地域の副総裁時代は、途上国のニーズを満たすため革新的資金調達や知見提供など、新興国における弱者を糾合した成長支援に積極的に取り組んできた。
コックス副総裁は、かつてベトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマー、フィリピン、マレーシア、タイ、韓国の各国において国別業務担当官を務めた経験から、東アジア・太平洋地域にも造詣が深い。
東アジア・太平洋地域総局副総裁は、22か国で業務に携わるスタッフと297億ドルに上るポートフォリオを統括する。同地域に対する2012年度の世銀融資は、低所得国と中所得国の両方を併せて67億ドルに上る見通しである。