世界の女性の力強い様々な生き方への大いなる賛辞
ワシントンDC、2012年2月8日 ― 世界銀行と、人気のiOSアプリ販売元フォトペディアは本日、iPad、iPhone、iPod Touch用に共同開発した新しい無料アプリ、「Women of the World(世界の女性たち)(仮題)」を発表した。このアプリは世界各地の女性の暮らしを紹介するもので、利用者は多くを学ぶことができる。
このアプリを通じて、世界の様々な場所で暮らす女性たちが、人生の様々な場面や、政治的、宗教的イベントで見せる不屈の精神に触れることができる。シンガポールで婚礼の席に臨む花嫁、娘をマラリアで失いかけた母親、カンボジアで地雷撤去作業に当たる女性、フランスの修道院に暮らす尼僧たち、モザンビークの少女兵など、いずれも心に残る場面をとらえた素晴らしい画像が数百枚用意されており、壮大な社会学的研究の様相を呈している。
同アプリに収められているのは、世界75か国以上を旅して莫大な数の画像を撮影したプロの写真家オリヴィエ・マルテルの作品である。「世界の女性たち」は、様々な文化背景を持つ世界各地の女性の姿を紹介するもので、「ビジュアル・ストーリー」上で毎週更新されている。
「こうしたテーマを扱う際には、粘り強く個別のアプローチをとることと、ゆるぎない決意、そして大きな忍耐力が求められる。この写真集は、女性に希望や日々の葛藤を他の女性と分かち合う機会を与え、美の探求という形をとりながら写真によるオマージュで女性に尊厳を与えることを目指すものだ」とオリヴィエ・マルテルは述べている。
また今回の共同の取組みでは、世界規模でジェンダーの平等に向けた歩みと障壁に対する意識を喚起しようという世界銀行のキャンペーン「#thinkEQUAL」に光が当てられている。今日、女子の就学率や妊婦ケアを受ける女性の数がかつてなく高まっているが、その一方で土地所有者と議員のうち女性が占める割合は、それぞれわずか15%と、5人に1人に過ぎない。
「こうした画像に刺激されて人々が行動を起こすよう願っている」と、世銀のジェニ・クルーグマン・ジェンダー開発局長は述べている。「大きな改善があったとは言え、世界のいたるところで、女性の権利と機会はまだまだ極めて限定的なままだ。こうした不平等は、実に不当であり、経済にも悪影響を与え、貧困削減を阻み、開発の歩みを妨げる。世銀は、女子・女性の教育改善、医療や水へのアクセス改善、起業、金融アクセス向上を支援する大規模プログラムを進めている。こうした取組みは、世界各地で進められている世銀業務にとってますます重要な要素となりつつある」
「世界の女性たち」について
「世界の女性たち」には、プロの写真家による数百枚に上る感動的な写真や、ソーシャルメディア上での共有ツール、胸を打つスライドショーや壁紙が満載されている。
アプリの詳細:
- 数百枚に上る写真
- ビジュアル・ストーリー(毎週更新)
- スマートなタグ、検索、インタラクティブマップによる完璧なナビゲーション
- 即席スライドショー
- iPhone、iPadまたiPod Touch用の壁紙(無料)
- ユーザーが独自のアルバムを作成できる「お気に入り」機能
- Eメール、フェイスブック、ツイッターでの写真共有
- アプリの使用にはインターネット接続(WiFiを推奨)が必要
料金と入手方法
「世界の女性たち」は、アップル社の「App Store」にて無料でダウンロードできる(iPhone、iPad、iPod Touchに対応)。
フォトペディアについて
これまでに700万件以上ものダウンロード数を誇るフォトペディアは、「フォトペディア・マガジン」の出版元であり、アップルの殿堂入りアプリとして常時ランクインしているトップ50のアプリのうちの一つ、フォトペディア・ヘリテージなど、iOS対応の数々のアプリを発表し、世界の美を発見、探求、共有するための斬新な方法を提供している。同社は、ネクスト(NeXT)社の元最高技術責任者(CTO)でありアップル社のアプリケーション事業部の元CTOだったジャン・マリー・ヒューロットとアップル社のベテラン社員により創設され、サンフランシスコとパリに拠点がある。
世界銀行について
世界銀行グループの目的は、貧困のない世界の実現にある。途上国に貸出や贈与を提供し、質の高い社会サービスへのアクセス、労働市場への参入、危機やボラティリティに対する耐性強化の障害となる根強いジェンダー格差の解消を図っている。世銀の業務には、家族計画やリプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する保健)などのサービスへのアクセス拡充、教育におけるジェンダーの平等の促進、社会的セーフティネットや社会保険の提供、きちんとした仕事に就き家族を養うための経済力とスキルの確保支援などがある。
ジェンダーの平等を期することは経済学的にもスマートな投資である。世銀は、人間開発におけるジェンダー格差を解消することにより、途上国によるミレニアム開発目標(MDGs)の達成、生産性と成長の促進、国民全体の幸福推進を支援している。