(共同リリース:株式会社 大分銀行、世界銀行、 株式会社 大和証券グループ本社)
大分銀行が「グリーンボンド」を購入
~債券投資を通じて地球温暖化対策に貢献する~
2011年4月25日 東京ーこのたび、株式会社大分銀行(本社:大分県大分市、頭取:姫野昌治、以下「大分銀行」)は、 世界銀行(国際復興開発銀行)が新規に発行する「グリーンボンド」を購入し、3 月 17 日に払込 が完了しましたので、その概要についてお知らせいたします。
グリーンボンドとは、世界銀行が資金拠出を行っている事業のうち、地球温暖化の要因を取り 除くこと、あるいは地球温暖化により引き起こされる諸問題に対処することを目的に開発途上国 で実施される事業を支援するために発行される債券です。グリーンボンドで調達した資金は、世 界銀行の環境専門家が一定の基準に基づいて選定した地球温暖化対策事業、具体的には、代替エ ネルギーの導入、温室効果ガスの排出を軽減する新技術の開発支援、森林再生、河川流域管理、 洪水対策などの事業を支援するために活用されます。世界銀行は、これまで20億米ドル相当のグ リーンボンドをユーロ市場において発行してきました。
今回のグリーンボンドについては、発行総額 1,000 万米ドル全額を大分銀行が購入しておりま す。引受けディーラーには、大和証券グループのホールセール証券会社である大和証券キャピタ ル・マーケッツ株式会社が指名され、発行のアレンジを担当しました。
大分銀行では、経営理念『地域社会の繁栄に貢献するため銀行業務を通じ最善をつくす』を実 践すべく、CSRへの積極的な取組みを通じて、大分銀行と社会全体の永続的な発展を追及して います。具体的には、サービス・ケア・アテンダントの配置といった尐子・高齢化への対応、地 域の芸術・文化の育成を目的とした「大分銀行ウェンズディコンサート」の開催などを通じた地 域社会への貢献が挙げられます。環境問題に対しては、営業店へ「太陽光発電設備」を設置した り、電気自動車を県内の企業で初めて導入するなどの取組みを行っています。
大分銀行 取締役頭取の姫野昌治氏は次のように述べています。 「大分銀行において環境への対応は重要経営課題のひとつであり、①環境に配慮した商品・サ ービスの開発・提供、②環境に配慮した業務運営、③環境保護のための積極的な社会貢献活動と いう3つの活動内容として推進しています。こういった環境問題に対する取り組みの中で、この たびのグリーンボンド投資を決定しました。グリーンボンドは、金融市場から地球温暖化対策に 貢献できる非常に画期的な手法であると考えています。 当行におけるCSRとは、『銀行業務を通じて地域経済の発展・活性化に貢献するとともに、 良き企業市民として社会や環境が抱える課題の解決に向けた幅広い企業活動を行い、お客さま・ 地域社会・従業員・株主・投資家等の全てのステークホルダーから最高の信頼を得ること』です。 これからも環境への配慮を考慮して各種の活動を展開し、皆さまからの揺ぎない信頼を得られる 銀行を目指して取り組んでまいります。」
世界銀行 財務局駐日代表の有馬良行氏は次のように述べています。 「地球温暖化問題を解決する有効な金融手法の一つとして、世界各国の投資家がグリーンボン ドに注目する中、大分銀行様に、日本の機関投資家向けとしては 12 件目となるグリーンボンド にご投資頂きました。大分銀行様には、2005 年からは世界銀行の売出外債の証券仲介を、2009 年 からは世界銀行債券ファンドを店頭にてお取扱い頂いており、世界銀行の資金調達に継続的なご 支援を頂いております。今回、機関投資家としても世銀債にご投資頂いたことに大変感謝してお ります。今後ともより多くの投資家の皆様に世界銀行をご支援頂けるよう、努力して参りたいと 思います。」
また、大和証券株式会社 専務取締役の中村比呂志氏は次のように述べています。 「国内においては個人投資家が牽引してきた社会貢献投資市場ですが、昨年の夏以降、機関投 資家の皆様の参加も活発になってきました。こういった流れの中で、このたび大分銀行様からも グリーンボンド投資へご参加頂けたことを非常に嬉しく思っております。 金融には非常に大きな力があり、その機能をいかに社会のために有効に活用できるかが重要と なってきます。必要な資金を、必要としているところへ提供できれば、解決できる問題が数多く あるのです。大和証券グループではこれからも、金融という手段を用いて、海外・国内問わず世 界が抱えるさまざまな課題の解決に貢献すべく努めて参ります。」
購入概要
発行体: 世界銀行(国際復興開発銀行:IBRD)
起債通貨: 米ドル
購入額面: 1,000 万米ドル
受渡日: 2011 年 3 月 17 日
償還日: 2016 年 3 月 17 日
主幹事: 大和証券キャピタル・マーケッツ
世界銀行について
世界銀行(通称 IBRD:International Bank for Reconstruction and Development) は、1944年に設立が合意された国際開発金融機関で、現在188の加盟国が出資し運営しています。IBRDは加盟国への貸出・保証に加え、リスク管理サービスおよび分析・助言サービスも提供し、加盟国の公平で持続可能な経済成長と環境保全を両立しつつ、世界の貧困を削減することを目指しています。最終的な目標は、貧困を撲滅し世界中の人々の生活水準を改善することです。貸出資金を調達する(借入れる)ために、世界銀行は60年以上にわたり国際資本市場で債券を発行しています。詳しくは世界銀行財務局のウェブサイトをご覧ください。