(共同リリース:株式会社 南都銀行、 世界銀行 株式会社 大和証券グループ本社)
南都銀行が「グリーンボンド」を購入
~債券投資を通じて地球温暖化対策に貢献する~
2011年2月25日 東京ーこのたび、株式会社南都銀行(本社:奈良県奈良市、頭取:植野康夫、以下「南都銀行」)は、 世界銀行(国際復興開発銀行)が新規に発行する「グリーンボンド」を購入し、2 月 25 日に払込 が完了しますので、その概要についてお知らせいたします。
グリーンボンドとは、世界銀行が資金拠出を行っている事業のうち、地球温暖化の要因を取り 除くこと、あるいは地球温暖化により引き起こされる諸問題に対処することを目的に開発途上国 で実施される事業を支援するために発行される債券です。グリーンボンドで調達した資金は、世 界銀行の環境専門家が一定の基準に基づいて選定した地球温暖化対策事業、具体的には、代替エ ネルギーの導入、温室効果ガスの排出を軽減する新技術の開発支援、森林再生、河川流域管理、 洪水対策などの事業を支援するために活用されます。世界銀行は、これまで20億米ドル相当のグ リーンボンドをユーロ市場において発行してきました。
今回のグリーンボンドについては、発行総額 2,000 万米ドル全額を南都銀行が購入しておりま す。引受けディーラーには、大和証券グループのホールセール証券会社である大和証券キャピタ ル・マーケッツ株式会社が指名され、発行のアレンジを担当しました。
南都銀行では、中期経営計画の基本方針に「CSRの推進」を掲げ、「地域活性化につながる社会貢 献活動や環境保全活動に継続して取り組むことにより、企業の社会的責任を果たす。」こととし、 地域における環境保全活動等に積極的に取り組んでいるほか、本業においても環境配慮型商品や サービスの提供を通じ、地域の皆さまによる環境保全活動を金融面からサポートしています。
南都銀行 証券国際部長の西本英明氏は次のように述べています。 「当行は平成14年の「ISO14001」の認証取得以降、頭取のリーダーシップのもと環境保全活動 に取り組んでまいりました。近年は、銀行業界では初となる林野庁の「木 き づかい運動」への参加 や、吉野の森と林業を守る「Yoshino よしの Heart ハ ー ト プロジェクト」を積極的に応援・支援しています。 今般、私共、投資セクションにおいても、金融市場を通じて全世界的な環境問題である地球温 暖化対策に少しでもお役に立ちたいと考え、グリーンボンドへの投資を決定しました。」
世界銀行 財務局駐日代表の有馬良行氏は次のように述べています。 「世界銀行の使命は、世界中の人々の生活水準向上と持続的発展であり、その中でも地球温暖 化問題は極めて重要な課題のひとつです。この解決には政府の資金だけではなく、民間資本市場 からの資金も不可欠であり、世界銀行が発行するグリーンボンドは各国の投資家から高い評価を 受けています。今回、新たに日本の有力地方銀行のひとつである南都銀行様がグリーンボンドに ご投資頂いたことに大変感謝しております。日本の機関投資家のグリーンボンド投資としては実 に11件目となりました。これまでリターンやパフォーマンスのみが重視されがちであった金融 取引において、投資資金の使途とその社会貢献度も投資の重要な尺度となりはじめています。世 界銀行は日本の皆様からお預かりした資金を責任を持って活用し、金利だけではなくグローバル な社会貢献という付加価値と共に返済すべく努力して参りたいと思います。日本の投資家の皆様 の継続的なご支援に感謝致します。」
また、大和証券株式会社 常務取締役の中村比呂志氏は次のように述べています。 「地球温暖化のような社会的課題を解決するためには莫大な資金が必要であり、この資金を 国や政府開発援助だけに頼るには限りがあります。不足する資金を民間市場から効率的に集 めることは、我々証券会社の役割です。 このたび、環境問題への意識が高い南都銀行様より、投資を通じて社会へ貢献するという インパクト・インベストメントにご賛同頂きました。結果、世界銀行が発行するグリーンボ ンドへご投資頂けたことを非常に喜ばしく感じております。 大和証券グループでは、民間資金を社会的課題の解決のために活用できるような仕組みを考え、 国内に社会貢献投資の動きを拡大させるべく努めて参ります。」
発行概要
発行体 世界銀行(国際復興開発銀行:IBRD)
起債通貨 米ドル
発行総額 2,000 万米ドル
受渡日 2011 年 2 月 25 日
償還日 2016 年 2 月 25 日
各債券の金額 100 万米ドル
主幹事 大和証券キャピタル・マーケッツ
世界銀行について
世界銀行(通称 IBRD:International Bank for Reconstruction and Development) は、1944年に設立が合意された国際開発金融機関で、現在188の加盟国が出資し運営しています。IBRDは加盟国への貸出・保証に加え、リスク管理サービスおよび分析・助言サービスも提供し、加盟国の公平で持続可能な経済成長と環境保全を両立しつつ、世界の貧困を削減することを目指しています。最終的な目標は、貧困を撲滅し世界中の人々の生活水準を改善することです。貸出資金を調達する(借入れる)ために、世界銀行は60年以上にわたり国際資本市場で債券を発行しています。詳しくは世界銀行財務局のウェブサイトをご覧ください。