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プレスリリース2010年12月24日

紀陽銀行がグリーンボンドを購入

(共同リリース:株式会社 紀陽銀行、 世界銀行、 株式会社 大和証券グループ本社)

紀陽銀行が「グリーンボンド」を購入
~債券投資を通じて地球温暖化対策に貢献する~ 

2010年12月24日 東京ーこのたび、株式会社紀陽銀行(本社:和歌山県和歌山市、頭取:片山博臣、以下「紀陽銀行」) は、世界銀行(国際復興開発銀行)が新規に発行する「グリーンボンド」を購入し、12 月 22 日 に払込が完了しましたので、その概要についてお知らせいたします。

グリーンボンドとは、世界銀行が資金拠出を行っている事業のうち、地球温暖化の要因を取り 除くこと、あるいは地球温暖化により引き起こされる諸問題に対処することを目的に開発途上国 で実施される事業を支援するために発行される債券です。グリーンボンドで調達した資金は、世 界銀行の環境専門家が一定の基準に基づいて選定した地球温暖化対策事業、具体的には、代替エ ネルギーの導入、温室効果ガスの排出を軽減する新技術の開発支援、森林再生、河川流域管理、 洪水対策などの事業を支援するために活用されます。世界銀行は、これまで17億米ドル相当のグ リーンボンドをユーロ市場において発行してきました。

今回のグリーンボンドについては、発行総額 1,000 万米ドル全額を紀陽銀行が購入しておりま す。引受けディーラーには、大和証券グループのホールセール証券会社である大和証券キャピタ ル・マーケッツ株式会社が指名され、発行のアレンジを担当しました。

紀陽銀行では、「紀陽銀行 環境方針」に則り、ISO認証取得をはじめ、環境に配慮した太陽 光発電設備を対象としたソーラーローンといった商品・サービスを通じた環境保全への貢献、他 企業との提携により省エネを推進する「エスコ事業(省エネ促進事業)」などに取り組んでおり ます。こういった同行の継続的な環境関連活動の一環として、グリーンボンドへの投資が決定さ れました。 

紀陽銀行 常務取締役の成田幸夫氏は次のように述べています。 「紀陽銀行では、自然豊かな和歌山県に本拠を置く企業として、時代のキーワードである『環 境』に配慮した活動を行っております。このたび、地域の皆さまからお預かりした資金を環境保 全に向けて有効に活用するために、グリーンボンドの購入を決定致しました。グリーンボンドは、 投資を通じて地球温暖化防止に貢献できる、非常に意義のあるものだと考えております。これを機に、私どものステークホルダーの皆さまの間でも、環境問題への意識をこれまで以上 に高める一助となれば幸いです。 これからも、環境に優しいクリーンな銀行をめざし、地域の皆さまと歩んでまいります。」

世界銀行 財務局駐日代表の有馬良行氏は次のように述べています。 「これまでリターンやパフォーマンスが重視されがちであった金融取引において、投資資金の 使途とその社会貢献度が投資を行う際の重要な尺度となりはじめています。グリーンボンドに世 界各国の投資家から注目が集まる中、新たに紀陽銀行様がグリーンボンドにご投資頂いたことを 大変嬉しく思います。当該資金は、世界銀行が責任を持って地球温暖化問題の解決に寄与する貸 出プロジェクトに充当致します。世界銀行は、発展途上国への貸出資金を民間資本市場から借入 れており、その大きなシェアを日本の投資家が占めています。日本の投資家の皆様の継続的なご 支援に感謝致します。」

また、大和証券株式会社 常務取締役の中村比呂志氏は次のように述べています。 「環境問題のような社会的課題に対する関心は、近年ますます高まっています。一方で、欧米 と比較すると、日本における SRI の市場規模は依然として小さいというのが現状です。 今回の紀陽銀行様のように、地域金融機関がグリーンボンドへの投資を行うことは、機関投資 家の社会貢献投資への参加を促す契機となり、ひいては日本全体にこの動きが拡大することにつ ながると考えております。 大和証券グループではこれからも、持続的な社会形成に寄与するような金融機能を構築すべく、 証券会社としての責務を果たしていきます。」

発行概要
発行体: 世界銀行(国際復興開発銀行:IBRD)
起債通貨: 米ドル
発行総額: 1,000 万米ドル
受渡日: 2010 年 12 月 22 日
償還日: 2015 年 12 月 22 日
各債券の金額: 100 万米ドル
主幹事: 大和証券キャピタル・マーケッツ

世界銀行について
1945 年に設立された世界銀行(通称 IBRD:International Bank for Reconstruction and Development) は、世銀グループのうち最も歴史が長く、また単一機関としては最大の国際開発金融機関です。IBRDには現 在187カ国が加盟・出資しています。日本は1952 年にIBRD に加盟しました。IBRDは中所得国および信用力の ある低所得国に貸出・保証、ならびに分析・助言サービスなどの非貸出業務も提供し、持続可能な開発を推進す ることで、これらの国々の貧困を削減することを目指しています。過去の貸出から得られた利益や強固な資本構 成は、開発活動の原資になるだけでなく、IBRD の財務の健全性を示す指標となり、IBRD が資本市場から低利 で資金を調達し、借入国に低金利での貸出を行うことを可能にしています。平均貸出期間は15~20 年(うち据置 期間5 年)で、貸出金利はIBRD の借入れコストに応じて半年ごとに変動しています。 IBRD貸出の原資は、資本市場からの借入を中心に、加盟国からの出資金、留保利益、IBRD 貸付金の回収で手 当てされますが、世銀債の発行・販売による市場での借入が最大の資金源となっています。 世界銀行は60年余に亘り、国際資本市場で債券を継続的に発行して参りました。この長い歴史の中で、様々な 先進的な金融取引を実現し、最も著名で有力な発行体の一つとして市場から評価されています。詳しくは世界銀行財務局のウェブサイトをご覧ください。

 

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