世界銀行企業調査(World Bank Enterprise Survey: WBES)は、各国の民間セクターの代表的なサンプルを対象とした企業レベルの調査で、現在までに159の国・経済圏で実施され、合計 219,000 件以上のインタビューが行われています。 WBES は、金融へのアクセス、汚職、インフラ、競争力、業績評価など、ビジネス環境に関連する幅広いトピックを網羅しており、Business Ready (B-READY) 指標で使用されるデータも収集しています。
世界銀行企業分析ユニットは、企業レベルのデータ収集の取り組みを標準化するためにグローバル手法が開発された 2005 年以来、WBES を実施しています。企業分析ユニットはエコノミストと企業調査専門スタッフで構成されており、(1) 企業レベルの調査を実施し、(2) 企業レベルの豊富なデータを活用して経済成長のミクロ経済基盤に関して分析しています。
企業分析ユニットによるデータ、調査結果、政策提言は、強力・強靭な民間セクターの経済活動に向けた改革・政策策定、優先順位付けその実行を支援しています。企業の業績、雇用創出、起業家と労働者の男女平等、インフォーマル性、輸出実績などに関して研究を進めており、すべてのデータは、調査完了後にデータポータルで公開しています。
今回のモーニングセミナー(第196回)では、WBESを統括するホルヘ・ロドリゲス・メザ世界銀行開発経済総局(DEC)企業分析ユニット マネージャーがオンラインで日本の皆様に向けて、同ユニットによるWBESの取り組みについてご紹介しました。
<2024年 世界銀行グループ リクルートミッション(8月12日募集開始)>
世界銀行グループは現在、日本人を対象としたリクルートミッションを実施しています。各ポジションの詳細および募集要項は以下のWEBページに掲載しています。途上国への開発援助にご自身の専門性を活かせる職場に関心のある方は奮ってご応募ください。なお今回募集するポジションには、WB-2:エコノミスト(企業調査)が含まれています。本セミナーのスピーカーであるホルヘ・ロドリゲス・メザ世界銀行開発経済総局(DEC)企業分析ユニット マネージャーは、本ポジションのハイヤリングマネージャーです。
https://www.worldbank.org/rm2024
スピーカー
ホルヘ・ロドリゲス・メザ
世界銀行開発経済総局(DEC) 企業分析ユニット マネージャー
2005年より、同ユニットに勤務。それ以前は、オハイオ州立大学農村金融プログラム上級研究員として、金融インクルージョン、マイクロファイナンス、貧困測定に関する研究に従事しつつ、米州開発銀行、世界銀行、Women’s World Banking(WWB)などの機関で外部コンサルタントとして関与していた。オハイオ州立大学で経済学博士号、ロンドン大学クイーン・メアリー校で経済学修士号を取得。企業調査で10年以上の経歴を有する調査専門家でもある。
発表資料
The World Bank Group Enterprise Surveys(英語、PDF)
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