世界銀行は、加盟国の政府・政府機関、または自国政府の保証を受けることのできる民間機関に対し、融資、保証、および技術協力を提供します。このうち、開発政策支援融資は、途上国の大規模な政策改革を支援します。また、プロジェクト融資は、貧困削減と持続可能な開発のための広範な活動に資金を提供しま本ぺージのす。プロジェクト融資を受けた機関は、機材、機器、土木工事、およびコンサルティング・サービスを発注します。各プロジェクトにも数百のビジネス機会が存在し(数千ドルから数千万ドルまで)、世銀や借入国による機材・サービスの購入(調達)方法も多岐にわたります。
世界銀行東京事務所では、このようなビジネス機会における競争入札にご関心をお持ちの日本企業の皆様を対象に、世銀プロジェクトの仕組み、プロジェクトや競争入札に関する情報の入手・活用方法についての基本的な知識・ノウハウ、新調達フレームワークのポイントなどを、少人数制(定員16名)でわかりやすくご説明する「世銀プロジェクト 入門ワークショップ」をオンライン形式で開催しました。
なお、世界銀行は2016年より運用を開始した新調達フレームワークに「バリュー・フォー・マネー(VfM)」の理念を採用し、 品質、持続可能性、革新性といった価格以外の要素について「Rated Criteria」を用いて入札者の審査にあたるよう奨励してきました。これにより借入者 は調達において、最も安い入札価格ではなくFit for Purpose なソリューションを優先する選定基準を使うなど、より戦略的なアプローチをとることが可能になっています。さらに2023年9月1日より、国際調達の大半について基本的にRated Criteriaを使用することを義務付けています。今回のワークショップでは、Rated Criteria使用の義務付けの意義についてご説明しました。
また、2023年2月20日には、クリストファー・ブラウン世界銀行主任調達専門官(前チーフプロキュアメントオフィサー)の来日にあたり、ビジネスセミナー「世界銀行調達制度のRated Criteria:価格に見合った公正な価値の確保に向けて」を東京でハイブリッド形式で開催します。詳細はこちらをご覧ください。
日時
2024年1月31日(水)午前8時~午前9時30分
*午前7時45分より接続可能の予定です。
開催方法
Cisco Webex でオンラインにて開催します。事前にCisco社のWebサイトより、Windows/Mac用のWebexアプリをインストールしてください。会議リンクをクリックするとWebexアプリが開き接続が可能です(Cisco Webex は、コンピュータ(Widows10/Mac)の場合、Webブラウザを利用して接続も可能です)。タブレット端末ご利用の場合は、AppStore(iPad)およびGooglePlay(Android)より事前にWebex アプリをインストールしてご接続ください。初めてWebexをご利用の場合は、Cisco社提供のテストサイトで接続が可能かご確認いただくことをおすすめいたします。参加登録フォームでお申込みいただいた後、会議リンクをお送りします。世界銀行では、Webex 接続に関する技術的なご質問には対応できませんので、あらかじめご了承ください。
内容
- 世界銀行の概要
- 世界銀行の融資プロジェクトの仕組み
- プロジェクトや競争入札に関する情報の入手・活用方法
- 新調達フレームワークのポイント
スピーカー紹介
池上隆夫
世界銀行東京事務所 ビジネスインフォメーションアドバイザー
1989年からアフリカ局、欧州中央アジア局、東アジア局に勤務。上下水道、洪水対策の融資、調査、助言業務のタースクマネージャーを務める。欧州中央アジア局ではP A S (Procurement Accredited Staff) として上下水道プロジェクトの調達業務にも従事。2013年から現職。
大森功一
世界銀行東京事務所 上級対外関係担当官
2000年世界銀行入行。東京事務所を経て、2010年から2014年まで、ワシントンの本部にて南アジア地域担当副総裁特別補佐官。2014年から東京事務所勤務、2019年から現職。現在は民間セクター、大学・研究機関、NGOシビルソサエティとの連携、南アジア地域などを担当。
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