世界銀行東京開発ラーニングセンター(TDLC)は2022年10月17日から21日、世界銀行の手ごろな住宅ナレッジサイロブレーカー*の協力の下、 手ごろな住宅に関する都市開発実務者向け対話型研修(テクニカル・ディープ・ダイブ:TDD)をオンラインにて開催しました。
現在、適切な質・安全性・価格を確保した住宅を供給することが課題となっています。 住民の居住権が保証された住宅 は、数と価格のどちらにおいても、新しい住宅の需要に応えることができていません。その結果、低・中所得世帯の双方にとって住宅の選択肢が著しく制限され、多くの人が代替案を探すことを余儀なくされています。
この住宅の問題を完全に解決した国や都市は一つもありません。住宅政策を立案・施行していく上で、単に住宅サービスを物理的に提供するだけでなく、日々変化する社会や文化、経済などの課題にも対応していく必要があるからです。
本TDDでは、世界銀行の融資対象国に対して、政府が正規の住宅市場の強化を支援するために導入・実施できるツールやアプローチについて議論しました。特に低所得者層の住宅政策に焦点をあて、各国における住宅バリューチェーンの動向や住宅需要への対応、官民連携による手ごろな住宅の供給手法等について活発な議論がなされました。
*手ごろな住宅ナレッジサイロブレーカーとは、手ごろな住宅に関する専門的知見や関心を有する専門家や世界銀行職員が集う学びのコミュニティを指します。