主催:世界銀行、JICA緒方貞子平和開発研究所
主催:世界銀行、JICA緒方貞子平和開発研究所
世界銀行グループでは1978年から毎年1回、経済、社会、環境などタイムリーなテーマを取り上げ、課題分析と政策提言をまとめる「世界開発報告」(WDR: World Development Report)を出版しており、2022年2月22日、「公平な回復のための金融」(Finance for an Equitable Recovery)をテーマにWDR2022年版を発表しました。
同報告書では、途上国において、コロナ危機がもたらした金融面の脆弱性と債務の不透明性によるリスクが高まっており、インフレ率の上昇と金利引上げにより回復が一層困難となる中、途上国は金融セクターの健全化に集中的に取り組む必要があると指摘しています。また、世帯、企業、銀行、政府の財務状況は密接に関連しているためにリスクが隠れている可能性があり、現在、高水準の不良債権と隠れ債務により融資を利用しにくくなっているが、その傾向は低所得世帯や小規模事業で特に大きいと述べています。
今回のオンラインセミナーでは、レオラ・クラッパーWDR2022執筆担当局長が同報告書の主なポイントを日本の皆様に向けてご説明しました。また、吉野直行・慶應義塾大学名誉教授/金融庁金融研究センター長にコメンテイターとしてご登壇いただいた他、原田徹也・JICA緒方貞子平和開発研究所上席研究員もコメンテイターとして登壇しました。
2022年5月11日(水)午前9時~午前10時30分(日本時間)
基調講演
レオラ・クラッパー
世界銀行 世界開発報告(WDR)2022 執筆担当局長
当日の資料: World Development Report 2022: Finance for an Equitable Recovery (英語、PDF)
コメント
吉野直行
慶應義塾大学名誉教授 / 金融庁金融研究センター長
当日の資料: Comments: Finance for An Equitable Recovery (英語、PDF)
原田徹也
国際協力機構(JICA)緒方貞子平和開発研究所 上席研究員
当日の資料: Comments on the World Bank’s “World Development Report 2022 : Finance for an Equitable Recovery”(英語、PDF)
モデレーター
大森功一
世界銀行 東京事務所 上級対外関係担当官
世界銀行開発経済総局(DEC)開発研究グループ金融・民間セクター研究チーム リードエコノミスト。コーポレート金融、世帯金融、銀行、起業、リスク管理に関する報告書を執筆している。現在は、デジタル金融サービスが特に女性にもたらす影響に関する研究に従事している。世界各地の成人による貯蓄、借入、支払、リスク管理に関する統計分析を行うグローバル・フィンデックス・データベース(Global Findex Database)の創設者。世界銀行入行以前は、連邦準備制度理事会、ソロモン・スミス・バーニーに勤務していた。ニューヨーク大学スターン・ビジネス・スクールで金融経済学博士号を取得。