世界銀行は、新報告書「仕事からキャリアへ:途上国におけるアパレル輸出と女性のキャリアパス」(From Jobs to Careers : Apparel Exports and Career Paths for Women in Developing Countries)を発表しました。女性がフォーマルな労働力として参入することが経済発展にとって重要であり、開発途上国をグローバル貿易、特にグローバルバリューチェーン(GVC)にさらに統合し、女性中心の産業の拡大を通じて女性の労働市場の成果に貢献するという戦略が多くの場合に採用されます。それでは、最も女性中心かつ世界的に展開する製造業であるアパレル産業は、鍵を握る担い手となりうるでしょうか。また、アパレル主導の輸出戦略は、仕事からキャリアへの移行を誘発しているでしょうか? これらの点について同報告書は、バングラデシュ、カンボジア、エジプト、パキスタン、スリランカ、トルコ、ベトナムに焦点を当てて分析しています。
今回のモーニングセミナーでは、同報告書の執筆チームを率いたグラディス・ロペスーアセヴェド世界銀行 貧困・公平グローバルプラクティス 主任エコノミスト兼グルーバルリード、レイモンド・ロバートソン テキサスA&M大学 公共政策大学院 教授、メヒコ・ヴァルガラ・べヘナ 世界銀行 貧困・公平性グローバルプラクティス コンサルタントがワシントンよりオンラインで、日本の皆様に向けて同報告書の主なポイントをご紹介しました。
日時
2022年1月14日(金)午前8時~9時(日本時間)
スピーカー
世界銀行 貧困・公平グローバルプラクティス 主任エコノミスト兼グルーバルリード
これまで主に南アジア地域総局、中東・北アフリカ地域総局における貿易、福祉、ジェンダー、紛争、仕事などの分野での分析業務や融資業務に従事してきた。現職以前は、南アジア地域担当チーフエコノミスト室リードエコノミスト、貧困削減・経済管理ネットワーク副総裁室およびラテンアメリカ・カリブ海地域総局上級エコノミストを歴任。労働経済研究所(IZA)リサーチフェロー、メキシコ国立研究システム(SNI)リサーチフェロー。世界銀行入行以前は、メキシコ政府での要職、およびメキシコ自治工科大学(Instituto Tecnológico Autónomo de México)教授。メキシコ自治工科大学で経済学学士号、ヴァージニア大学で経済学博士号を取得。
テキサスA&M大学 公共政策大学院 教授
テキサスA&M大学貿易・経済・公共政策研究所所長、ボンの労働経済研究所リサーチフェロー、南メソジスト大学ミッションフーズ・テキサスーメキシコセンター上級リサーチフェローを兼任。シラキューズ大学、モンテレー工科大学メキシコシティ校で教鞭を執っていた。労働経済学、国際経済学の分野で幅広く執筆を行っており、米国労働省のアメリカ自由貿易協定労働基準諮問委員会を率いていた。米国国務省の国際経済政策諮問委員会委員、グローバル開発センター理事会理事も歴任。テキサス大学オースティン校で経済学博士号を取得。
世界銀行 貧困・公平性グローバルプラクティス コンサルタント
中東・北アフリカおよび南アジアにおける女性の労働参加および貿易の分配効果に関する業務に従事している。メキシコ銀行の国際経済部でエコノミストとして勤務していた。メキシコ自治工科大学にて経済学・政治学学士号、応用経済学修士号を取得。
発表資料
From Jobs to Careers : Apparel Exports and Career Paths for Women in Developing Countries(英語、PDF)
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