世界銀行の各地域総局では半年に1度(春と秋)、地域内の経済概況と展望をまとめた半期経済報告を発表しています。このうち東アジア・大洋州地域総局は2021年9月27日、「東アジア・大洋州地域 半期経済報告書 2021年10月版」を発表しました。
同報告書は、東アジア・大洋州地域では、新型コロナウイルス感染症デルタ変異株の広がりによって回復が妨げられる結果、企業や家計にとって厳しい状況が長期化し、経済成長の減速や格差拡大につながるおそれがあると指摘しています。経済活動のペースは2021年第2四半期に入って落ち始め、域内の大半の国で成長見通しが下方修正されました。中国経済に8.5%の成長が見込まれる一方、域内のその他の国々の成長率は、2021年4月の予測を2%ポイント近く下回る2.5%にとどまる見通しで、就業率と労働人口は落ち込み、2021年は危機の前と比べ最大で貧困層の数が2,400万人が貧困から抜け出せないと予測しています。
今回のモーニングセミナー(第120回)では、同報告書の執筆を主導したエルギス・イスラマジ世界銀行東アジア・太平洋地域担当チーフエコノミスト室上級エコノミストが、ワシントンより日本の皆様向けにライブストリーミングで同報告書の主なポイントをご紹介しました。
日時
2021年10月1日(金)午前8時~午前9時(日本時間)
スピーカー

世界銀行 東アジア・大洋州地域担当チーフエコノミスト室 上級エコノミスト
「東アジア・大洋州地域半期報告書」の執筆を主導。新興・途上国が直面する課題に関連する政策に焦点を当てた国際金融およびマクロ経済学に関する研究に従事してきた。ヴァッサー大学助教授を経て、2015年、世界銀行入行。開発経済総局(DEC)エコノミストを経て、2018年より現職。ジョージタウン大学で博士号を取得。
発表資料
LONG COVID : EAP ECONOMIC UPDATE, OCTOBER 2021(英語、PDF)
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