現在、バッタの大量発生による農作物などの食料、牧草地、植生の破壊が進んでおり、アフリカ、アラビア半島、そして南アジアの一部の食糧安全保障が脅威にされされています。適切な対策がとられなければ、バッタの個体数は今月までに400倍に増加し、さらに新しい地域に広がる可能性があります。これにより食糧供給の混乱と生活の崩壊が生じ、対処するために膨大なリソースが必要です。世界銀行では、アフリカだけで9千万ヘクタール以上の農地や牧草地が危険に直面しており、被害と損失は今後数年間で90億米ドルにも及ぶと予測しています。
世界銀行理事会は5月21日、アフリカおよび中東諸国の数百万人の食料安全保障と生計を脅かすバッタ大量発生への対策を支援する緊急蝗害対応プログラム(Emergency Locust Response Program: ELRP、5億米ドル)を承認しました。今回のモーニングセミナー(第68回)では、同プログラムを担当する世界銀行の専門家がワシントンより日本の皆様向けにライブストリーミングで、バッタ大量発生による被害の現状、および食料供給と生活を守るための取り組みをご紹介しました。
スピーカー
世界銀行 農業グローバルプラクティス 上級農村開発専門官
南アジアにおける生計改善・開発、女性エンパワーメント、栄養のための農業などの融資・助言業務に従事。現在は、アフリカ地域を担当している。 |
当日の資料:Desert Locust Invasion - Responding to a crisis within a crisis(英語、PDF)
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