2030年までに先進国、途上国含めて世界全体で達成するべき17の目標である「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals: SDGs)では、ジェンダー平等の達成とすべての女性と女児のエンパワーメントを図ることが中心的な目標に据えられています。各国政府だけでなく、民間企業も男女の格差をなくすために積極的に取り組んでいるのは、それが推進すべき正しいことだというだけではなく、経済・ビジネス面での効果が見込めるからでもあります。
今回のセミナーでは、カレン・グロウン世界銀行 ジェンダーグループシニアディレクターの就任後初めての来日の機会を捉え、同シニアディレクターよりグローバルな開発課題とジェンダー平等に向けた現況と展望、世界銀行がジェンダー平等のために果たす役割と今後の計画などをご紹介しました。
プログラム
挨拶
宮崎成人
世界銀行駐日特別代表
基調講演
カレン・グロウン
世界銀行グル―プ ジェンダーグループ シニアディレクター
当日の資料:Gender Equality and Women’s Economic Empowerment: the Role of World Bank Group (PDF)
コメント
亀井温子
国際協力機構(JICA)ジェンダー平等・貧困削減推進室室長
当日の資料:Integrating Gender Mainstreaming into JICA's Operation (PDF)
山形辰史
立命館アジア太平洋大学 教授/アジア太平洋研究センター長
当日の資料:Gender Equality, Poverty Reduction and Inclusive Growth (PDF)
パネル討論
モデレーター:
大野泉
国際協力機構(JICA)JICA研究所 所長
質疑応答
基調講演者紹介
それ以前は、バード大学レヴィ―経済学研究所ジェンダー平等・経済プログラム共同ディレクター、国際女性研究センター(ICRW)貧困削減・経済ガバナンスチームディレクター、マッカーサー財団上級プログラムオフィサーを歴任。国連ミレニアムプロジェクトの第3タスクフォースの上級アソシエイトとして、ジェンダー平等と女性エンパワーメントがミレニアム開発目標(MDGs)の中核に位置付けられるよう貢献した。アジア開発銀行の外部ジェンダーフォーラム(External Gender Forum)に最も長期間にわたって在籍したメンバーとして、主流化、研究、結果の測定など多面にわたって助言。 近著には、『課税とジェンダーエクイティ』(Taxation and Gender Equity、イムラン・ヴォラディアと共編、2010年)、『貿易のフェミニスト経済学』(The Feminist Economics of Trade、イレーネ・ヴァン・スタフォーレン、ダイアン・エルソン、ニルファー・カガティと共編、2007年)、『女性の健康と権利の取引:途上国における貿易自由化とリプロダクティブヘルス』(Trading Women's Health and Rights?: Trade Liberalization and Reproductive Health in Developing Economies、エリッサ・ブラウンシュタイン、アンジュ・マルホトゥラと共編、2006年)などがある。『フェミニスト経済学』誌(Feminist Economics)編集委員(2007年から2014年まで)、ジェンダーとマクロ経済学国際ワーキンググループ(GEM-IWG)創設メンバー(1993年から2007年まで)、健康の社会的決定要因委員会女性とジェンダー平等ナレッジハブのメンバー(2006年から2007年まで)。ニュースクール大学で経済学博士号および経済学修士号、カリフォルニア大学ロサンゼルス校で政治学学士号を取得。 |