世界銀行の日本開発政策・人材育成基金(PHRD: Policy and Human Resources Development Fund)は、日本政府と世界銀行のパートナーシップの下に共同で設置された基金です。途上国への資金協力の効果を高めるためには、途上国の人材育成、適切な政策の立案・実施等が不可欠であるとの認識に基づき、1990年7月に設立されました。PHRDグラントは、プロジェクトの準備段階での質の強化を図り、気候変動や災害リスク管理などの取り組みを支援する他、数千人の開発専門家のトレーニングの実施、データや教訓の世界各地への発信などを後押ししてきました。本シリーズでは、PHRDグラントが支援した様々な取り組みをご紹介します。
本セミナーでは、 PHRDが支援した「西アフリカ農業生産性向上プログラム」(West Africa Agricultural Productivity Enhancement Program)を取り上げました。同プログラムは、2008年に開催された第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)で表明された日本政府のコミットメントの実行を後押ししたもので、コートジボワール、ギニア、リベリア、シエラレオネの4つのマノ川同盟(MRU)諸国における稲作セクターの発展に寄与しました。この支援は、コメ市場の地域統と国際・国内の技術普及の制度メカニズムとプロセスの強化を目的とし、特にこの地域の人口の大半にとっての基本的な食料である2つの作物、コメとキャッサバの栽培に特に焦点を当てました。本セミナーでは、実施機関であるCORAFがブルキナファソよりテレビ会議にて本プロジェクトの概要をご紹介した後、ギニアとコートジボワールより、世界銀行のギニア担当カントリーマネージャー、コートジボワール担当者、本プロジェクトの担当タスクチームリーダー、ギニアとコートジボワールにおける本プロジェクトの実施機関と受益者よりそれぞれの視点から、本プロジェクトの成果についてご紹介しました。
プログラム
開会挨拶
宮崎成人
世界銀行 駐日特別代表
米山泰揚
財務省 国際局 開発機関課課長
西尾昭彦
世界銀行 開発金融担当副総裁
実施機関の視点から
CORAF代表者(ブルキナファソからテレビ会議で参加)
ギニアでのプロジェクトについて
マリアマ・カマラ
農業大臣
ネスター・コフィ
世界銀行 セネガル担当カントリーマネージャー
マリアマ・アルティン・マハマネ
世界銀行 農業グローバルプラクティス 上級農業エコノミスト(本プロジェクト担当タスクチームリーダー)
イブラヒマ・サムベゴウ・ガサマ
WAAPP 1C ギニア モニタリング・評価専門官
マビンティ・カニア・シラ
Rice Federation for Basse Guinea (FédéRiz - BG) 会長
アボバカ―ル・バンゴウラ
カバ種子生産者
ゲルメイン・ティア・ミリモノ
Guéckédou Group 会長
ママドゥ・ドロウへ・ディアロ
Kilissi種子センター長
コートジボワールでのプロジェクトについて
アダマ・トゥーレ
世界銀行 農業グローバルプラクティス 主任農業エコノミスト
ミシェル・ウェルモンド
世界銀行 アフリカ地域 人間開発プログラムリーダー(コートジボワール担当カントリーマネージャー代理)
ジャンーポール・ローン
FIRC WAAPコーディネイター (プロジェクト実施ユニット)
メルセル・クアク
種籾生産者(受益者代表)
関連セミナー
2020年1月9日(木)午前10時~午後12時
世界銀行PHRDセミナー「質の高いインフラストラクチャ―投資推進のための戦略:世界銀行の戦略への反映」
2020年1月9日(木)午後1時30分~午後3時30分
世界銀行PHRDセミナー「レジリアンスを拡大する:日本の経験のパートナー各国および世界銀行の戦略へ反映」
2020年1月9日(木)午後4時~午後6時15分
世界銀行PHRDセミナー「知識とキャパシティ開発をレバレッジする:ユニバーサルヘルスカバレッジ(UHC)とパンデミック対策」