世界銀行の各地域総局では半年に1度(春と秋)、地域内の経済概況と展望をまとめた半期経済報告を発表しており、東アジア・大洋州地域総局については10月10日にバンコクで「東アジア・大洋州地域 半期経済報告書:拡大するリスクを切り抜ける」(East Asia and Pacific Economic Update, October 2019: Weathering Growing Risk)を発表しました。東アジア・大洋州地域の途上国経済の成長は、輸出の広範な伸び悩みと製造業の低迷を反映し、2018年の6.3%から2019年は5.8%、2020年は5.7%、2021年は5.6%へと軟化が続くと見られます。同報告書では、中国を含む世界的な需要が落ち込み、米中貿易摩擦の今後の見通しが不透明感を増す中、輸出と投資の伸びが抑えられ、同地域の強靭性が問われる事態となっていると指摘しています。
今回のモーニングセミナー(第50回)では、同報告書を取りまとめたアンドリュー・メイソン世界銀行東アジア・大洋州地域担当チーフエコノミスト室リードエコノミストがワシントンよりテレビ会議で同報告書の主なポイントをご紹介しました。
スピーカー
世界銀行 東アジア・太平洋州担当チーフエコノミスト室 リードエコノミスト 2017年9月より現職、2019年1月よりチーフエコノミスト代行。社会的保護・雇用担当プラクティスマネージャー(ヨーロッパ・中央アジア地域担当)、東アジア・大洋州地域総局貧困削減セクター局リードエコノミスト、ラテンアメリカ・カリブ海地域総局社会的保護・雇用セクター局シニアエコノミストを歴任。ハーバード大学で公共政策学修士号、スタンフォード大学で応用経済学博士号を取得。 |
当日の資料:Weathering Growing Risks (PDF)
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