世界銀行は2018年10月17日、報告書「アフリカの社会的セーフティーネットの可能性を最大限に引き出すために」(Realizing the Full Potential of Social Safety Nets in Africa)を発表しました。サブサハラ・アフリカ地域では現在、各国政府による貧困撲滅と貧困・脆弱層のための経済機会の創出のための取り組みの一環として、社会的セーフティーネットの急速な拡大と進化が進んでいます。同報告書では、その可能性を最大限に引き出すためには、持続可能な方法で社会的セーフティーネットの規模の拡大を図ることの重要性を指摘しています。そのために、政治的ダイナミクス、制度、財政の持続性に焦点を当てた取り組みが必要であると分析しています。
今回のモーニングセミナー(第38回)は、世界銀行グループTICADセミナーシリーズ第16回として、同報告書の共著者であるアリーン・クーデル世界銀行社会的保護・雇用グローバルプラクティス南アジア担当リードエコノミストがテレビ会議で同報告書の主なポイントをご説明し、皆様のご質問にお答えしました。
スピーカー
「世界開発報告(WDR)2012年版:ジェンダーの平等と開発」の共著者でもある。1999年、ヤングプロフェッショナルとして世界銀行入行。世界銀行研究所(WBI)エコノミスト、ラテンアメリカ・カリブ海地域総局社会的保護セクターユニット上級エコノミスト、アフリカ地域総局主任社会的保護専門官、社会的保護・雇用グローバルプラクティス アフリカ地域担当リードエコノミストを経て現職。世界銀行入行前は、ユニセフでヨーロッパ・中央アジア地域の子どもと女性の福利厚生に関する研究に従事していた。欧州大学院(イタリア)で経済学博士号を取得。 |
当日の資料:Realizing the Full Potential of Social Safety Nets in Africa (PDF)
世界銀行グループ TICADセミナーシリーズ
アフリカ開発会議(TICAD)はアフリカの開発をテーマとする国際会議で、1993年以降日本政府が主催し、世界銀行も共催しています。第1回から第3回は東京で、第4回と第5回は横浜で開催され、3年に一度の開催となって2016年8月27日~28日、第6回が初めてアフリカのケニアで開催されました。世界銀行東京事務所では、TICADとアフリカ各国の課題と展望に関するTICADセミナーシリーズを2015年10月より14回にわたり開催しましたが、2019年8年に予定される次回のTICADに向け、モーニングセミナーの時間枠で特別に主にアフリカ地域におけるビジネスに従事されている企業の皆様向けに開催します。
関連
世界銀行モーニングセミナーシリーズ
過去に開催された同セミナーシリーズの資料をダウンロードいただけます。