世界銀行は今年9月25日、新報告書「新しい社会契約に向けて:ヨーロッパ・中央アジア地域に広がる緊張に立ち向かう」(Toward a New Social Contract: Taking on Distributional Tensions in Europe and Central Asia)を発表しました。ヨーロッパ・中央アジア地域の近年の経済成長は目を見張るものがありますが、域内のすべての人々が同じ恩恵、同じ機会を享受しているとは感じていません。GDPや雇用率などの数値を見ると好転している印象を受けますが、そうした数値のさらに先を見ると、不平等の広がりが最も深刻な問題となっています。同報告書では、こうした現況を踏まえ、新たな経済機会の恩恵を被ることができている人々と、取り残されてしまっている人々の間に広がりつつある溝を埋めるために求められる、全く新しい政策の在り方について提案しています。
世界銀行モーニングセミナー(第22回)では、同報告書の執筆担当チームのマウリツィオ・ブッソロ世界銀行ヨーロッパ・中央アジア地域総局チーフエコノミスト室リードエコノミストがテレビ会議でワシントンより、同報告書の主なポイントをご紹介し、皆様からのご質問にお答えしました。
スピーカー
世界銀行 ヨーロッパ・中央アジア地域総局 チーフエコノミスト室 リードエコノミスト ヨーロッパ・中央アジア地域のマクロ及びミクロ経済面での様々な政策・開発課題に関する量的研究・分析に従事している。2008-2009年の経済危機後のラテンアメリカ・カリブ海地域の改革実施に向けた政府との交渉担当チームを主導。世界銀行入行以前は、経済協力開発機構(OECD)、ロンドンの国際開発研究所(ODI)、コロンビアの高等教育開発財団(Fedesarrollo)、ロスアンデス大学に勤務。英国ウォーリック大学で経済学博士号を取得。 |
当日の資料: Toward a New Social Contract: Taking on Distributional Tensions in Europe and Central Asia (PDF)
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