本会議は、 財務省、経済協力開発機構(OECD)、世界銀行グループがアジア開発銀行研究所(ADBI)および世界銀行・東京開発ラーニングセンター(TDLC)プログラムとの協力の下、開催 されました。
G20ブエノスアイレスサミットにおいて各国財務相ならびに中央銀行総裁らが共同声明の中で明らかにしたように、インフラは、生産性を向上させ、連結性を強化し、長期の包摂的な成長を維持し、市民に新しい経済への物理的・電子的なアクセスを確保するために重要です。インフラ投資は、それが正しく実行されることで、実にさまざまな形でGDP成長を促進すると共に持続可能な開発目標(SDGs)の達成につながります。その重要性にもかかわらず、インフラ整備の資金ギャップが依然として存在しており公的資金による手当ては不可欠ですが、全世界的なインフラ需要を満たすために更なる民間資金の動員が必要です。
インフラ投資に供給可能な資金は限られており、また、多数の途上国や新興国では包摂的な開発が必要とされていることを踏まえると、そうした限られた資金は、その金額に見合う最大限の価値をもたらしつつ効率的な計画と運用を実現するインフラ投資に供給されることが重要です。質の高いインフラ(QII)とは、建設コストはもとより、その耐用年数、安全性、ライフサイクルコストにも配慮がなされ、かつ、現地の人材開発に寄与するものであり、前述のプロセスを達成する上で重要な要素となります。
本会議は、「質の高いインフラ投資」の重要性に注目すると共に、以下の項目を取り上げます:
- 質の高いインフラ投資の重要性と共通理解の進展及びと好事例
- 質の高いインフラ投資のデータ収集とベンチマーク
- 質の高いインフラ投資の資金調達と資源動員への効果的なアプローチ
- 質の高いインフラの効果的なガバナンス
- インフラ投資における環境面と社会面について
- プロジェクトの準備、計画、調達 – 質の高いインフラを支援する実践例
- 質の高いインフラ投資をサポートする技術とイノベーション
東京開発ラーニングセンター(TDLC)について 東京開発ラーニングセンター(TDLC)プログラムは、日本政府と世界銀行のパートナーシップ・プログラムです。TDLCは、開発効果を最大化することを目的に、世界銀行と開発途上国が、日本の自治体やパートナー機関と共に、共同研究、知見共有、能力開発を行い、途上国における個別案件において日本とグローバルな専門領域をつなぐ機会を提供しています。本プログラムは、都市計画、都市社会サービス、都市整備、社会開発、防災、地方財政の分野に焦点を当てたグローバルなプログラムであり、TDLCの使命は開発の知識やその活動を日本の政府団体、民間企業及び市民へ広めることです。 |