世界銀行では、日本人の採用を積極的に行っており、現場で活躍している日本人職員から、世界の開発課題や世界銀行の活動を紹介するセミナーを実施しています。
今回は、牧野由佳・上席防災専門官が、開発に携わることを志すようになったインドでの生活、国連JPOとして赴任したカンボジアで経験した環境法整備、ネパールで従事した農村開発における防災の主流化などを紹介しながら、専門性を高めてきた自身の経験を紹介しました。また、今年7月から勤務した「途上国における防災の主流化のためのプログラム」の支援を受けて設立された世界銀行東京防災ハブの活動計画を説明しました。ご参加者からは、国際機関での日本人の強み、日本人が評価される部分、世銀の組織文化、専門性の培い方など多くの質問が寄せられました。
スピーカー
牧野由佳
上席防災専門官
神奈川県出身。4歳より高校卒業までインドで育つ。国際基督教大学国際教養学部社会科学科卒(途中、米国カリフォルニア大学サンタバーバラ校に1年留学)。ミシガン大学自然資源・環境学大学院にて修士号(陸域生態系)を取得。UNDPカンボジア事務所にて約2年半JPOとして勤務した後、ジュニア専門員として国際協力事業団(JICA)(現、国際協力機構)に採用。本部勤務を経て、防災専門家としてネパールに2年間赴任。2001年、世界銀行にヤング・プロフェッショナル・プログラム(YPP)を通して入行。2005年から2008年まで休職し、ミシガン大学にてヒマラヤの生態学を研究、博士号(自然資源・環境)取得。南アジア地域総局上席自然資源管理専門官を経て2014年7月より世界銀行東京防災ハブ勤務。