BRIEF

中東・北アフリカ地域


Image


概要

中東・北アフリカ地域の成長率は、2019年にマイナス0.2%に、2020年はマイナス4.2%になるとみられています。しかし、新型コロナウイルス感染症の世界的流行は収束していない上、感染症の拡大に伴って国際原油価格が急落し、送金額が減少するなど、この見通しはかなり不確実であると言わざるを得ません。同地域の内、石油を輸出する途上国の成長率はマイナス5.0%に、湾岸協力会議(GCC)諸国ではマイナス4.1%になると予測されています。観光業や送金をはじめ、重要な収入源が広範囲に縮小しているため、域内の石油輸入国の成長率もマイナス0.8%になるとみられます。

中東・北アフリカ地域では、人口の3分の2を35歳未満が占めていますが、新型コロナウイルス感染症の世界的流行が始まる前から既に、若者の失業率は25%近くの高い水準にありました。域内人口の半数近く(42%)は1日当たり5.50ドル未満で暮らしています。極度の貧困層(1日当たり1.90ドル未満で暮らしている人口)の割合は、2011年には2.4%でしたが、紛争や教育、基礎的インフラへのアクセス格差等が影響し、2015年はほぼ倍の4.2%まで上昇しました。新型コロナウイルス感染症の世界的流行により、極度の貧困率は一段と高くなる見通しです。

新型コロナウイルス感染症の世界的流行は2019年、同地域にGDPの約3.7%、金額にして1,000億ドルを大幅に超える甚大な打撃を与えることになるとみられます。イエメンでは、紛争の継続によって、それでなくても脆弱な保健医療システムに一層の負荷がかかり、貧困率も上昇しているため、緊急対応が一段と複雑さを増しています。

詳細は2020年度年次報告書(PDF)をご覧ください。


プロジェクトの成果

イエメンの食糧安全保障が強化
IDAプロジェクトにより食糧安全保障が強化され、1,775種の在来種が保護されました。

 

参考情報

中東・北アフリカ経済報告(英語)
中東・北アフリカ地域全体のマクロ・セクター概況です。





Welcome