概要
ヨーロッパ・中央アジア地域の2019年の成長率は、経済規模が最も大きいロシアとトルコの成長が鈍化していることから、2.2%に減速した模様です。2020年は新型コロナウイルス感染症の世界的流行を受けて、成長率はマイナスの水準にまで落ち込むとみられています。新型コロナウイルス感染症が経済に与える影響についてはまだ確定が困難ですが、複数のシナリオに基づくと、同地域の成長率は2020年にマイナス4.7%を記録した後、政策措置の導入や世界規模での一次産品価格の上昇、貿易の回復等を受けて、2021年には好転が予想されています。
同地域の新興国・途上国は、新型コロナウイルス感染症の世界的流行が始まる以前から既に脆弱な状態にありました。世界規模の感染拡大を受けて、同地域は2月以降、目の前の保健危機と長期的な課題の両方に対応するという苦しい戦いを迫られており、域内諸国の大半が社会・経済活動と世界・地域規模のサプライチェーンの深刻な混乱、厳しい移動制限、旅行や観光業の落ち込み、輸出需要の減退を経験しています。
詳細は2020年度年次報告書(PDF)をご覧ください。