インダーミット・ギル
世界銀行グループチーフエコノミスト兼上級副総裁(開発経済担当)
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2022年9月1日より現職。それ以前は、世界銀行の公正成長・金融・制度 担当副総裁として2020年以降に途上国経済を襲った一連の類を見ないショックに対する世界銀行の対応策の策定に貢献。2016~21年までデューク大学公共政策教授、ブルッキングス研究所の世界経済開発プログラムの非常勤上級フェロー。

世界銀行が発表する経済地理学の報告書「世界開発報告」で影響力のあった2009年版の代表執筆者。「中所得国の罠」という概念を提示し、国家が一定の所得水準に達した後に成長が停滞するプロセスを解説。

ギルの助言の下でまとめられた「世界開発報告」2024年版は、「中所得国の罠」から脱出する戦略として、最新技術の導入とイノベーションの加速を提言。

途上国の直面する主要な政策課題に関する著作多数。中心的テーマは、公的債務による脆弱化、グリーン成長、天然資源がもたらす富、労働市場、貧困と格差など。ジョージタウン大学とシカゴ大学で教鞭をとった経験を持つ。シカゴ大学にて経済学博士号を取得。

引用: 「旧来のアプローチに固執すれば、大半の途上国は今世紀半ばまでに高所得国入りするという目標を達成できないだろう。まず投資(investment)、次に導入(infusion)、そしてイノベーション(innovation)の『3i戦略』を採用することにより、目標達成の確率を高めることができる。それ以外の国々もまた、その恩恵にあずかることになる。実績と効率に報いる政策は、迅速かつ包摂的で環境にやさしい成長を可能にするからである」