このたび、世界銀行東京開発ラーニングセンター(TDLC)は、横浜市で第一回世界銀行スマートシティ会議を開催します。
都市化は今までにないペースで進んでおり、2050年には都市部に住む人口の割合が、世界人口の3分の2となると予測されています。世界銀行の調査によると、競争力の高い都市の経済成長率は、国の経済成長率を平均で72%上回るとされており、貧困の撲滅にとって非常に重要です。
世界が基礎都市インフラ整備を行う中、インドや中国、その他様々な地域の国・都市では都市化のスピードに追いつくためにスマートシティへの移行を進めています。スマートシティ開発は、次世代の都市開発の手法とされ、情報・通信技術やその他の革新的技術の適用と共に、環境や持続可能性に配慮することを目的としています。また、すべての人々が繁栄の恩恵を受け、都市が経済・社会・環境面のニーズを満たして成長の核となると共に、自治体のイノベーション推進や、市民参画、競争力向上が期待されています。他方で、スマートシティの開発には戦略に基づいた都市計画、管理が必要となり、そのためには地方自治体の管理能力が重要とされています。
本会議では、スマートシティ・イノベーションの専門家を招聘し、世界銀行の都市開発専門家と共に先進国、途上国におけるスマートシティ推進の手順や波及効果について議論を行います。具体的には、1)都市にとって、基礎社会インフラ整備を進めると同時にどのように技術革新を取り入れたスマートシティを構築するか、2)スマートシティづくりを通して、都市がいかに競争力を高めるか、3)「質の高いインフラ投資」がいかに都市課題の克服に寄与するか、4)スマート技術の発展がいかに市民参画を促進するか、について検討します。また、スマートシティ推進が地方財政、不動産価値に与える影響についても議論します。
本会議には、世界銀行東京開発ラーニングセンター(TDLC)が主催するスマートシティ実務者研修会合に参加する途上国政府・都市担当者も登壇予定です。
プログラム
開会挨拶
セッション1:質の高いインフラ投資とスマート技術の適用
セッション2:スマートシティ推進を通じたイノベーションエコシステムと市民参画の促進の可能性
セッション3:スマートシティによるイノベーション、競争力、雇用創出の促進
セッション4:スマートシティ推進の地方財政・不動産価値への影響を考える
閉会の辞
基調講演:
レーマン・ロシャン・ベイグ インド国 カルナタカ州 アーバンディベロップメント・ハジ担当大臣
スピーカー:
ケンワ・チン IBM 上席エンジニア
橋本徹 横浜市 国際局 国際協力課 部長
岩間敏之 国際協力機構(JICA)社会基盤・平和構築部技術審議役
ビンドゥ・N.ロハニ センテニアル・グループ 地球規模気候変動プログラム・ヘッド、アジア工科大学院 上席非常勤教職員兼評議員
松崎太亮 神戸市 企画調整局創造都市推進部 ICT創造担当課長
バジョール・メフタ 世界銀行 上席都市専門官
メガ・ムキム 世界銀行 エコノミスト ”City Competitiveness and the City Innovation Index” 著者
ステファノ・ネグリ 世界銀行SMEフォーラム兼上席専門官
野田由美子 PwCアドバイザリー合同会社 パートナー、都市ソリューションセンター長
ニック・オドンネル LinkedIn 公共政策・広報担当部長
ウィニー・タン エスリチャイナ、スマートシティ・コンソーシアム運営委員会設立者及び議長
アルフォンソ・ベガーラ メトロポリス財団 代表
ヒョン・グン・ワン 世界銀行 スマートシティKSB テクニカルリード
(順不同)
※ 会議当日には、参加登録確認メールを印刷の上、お持ちの方は名刺をご持参ください。