国際会議「『質の高いインフラ投資』を通じた持続可能な開発」 会議総括(仮訳) (PDF)カンファレンスレポート (PDF、英語) |
世界銀行は、このたび東京開発ラーニングセンター(TDLC)※1 の第3フェーズ開始を記念して、国際会議「『質の高いインフラ投資』を通じた持続可能な開発」を開催しました。
2015年5月に日本政府は「質の高いインフラパートナーシップ」を発表し、各国や国際開発金融機関との連携と協働を推進されています。他方、世界銀行グループも、途上国におけるインフラ開発は、世界銀行グループの2つの使命である貧困削減と繁栄の共有促進を達成するために不可欠であり、日本が質の高いインフラとして提唱されている(1)経済性、(2)社会的包摂性、(3)安全性・強靭性、(4)環境の持続可能性、(5)利便性・快適性、という5つの要素は、非常に重要であると考えます。
今回の国際会議では、各国のインフラ・都市開発担当者、日本政府、国際協力機構(JICA)、さらに国際機関等を交えて、質の高いインフラのあり方について議論が行われました。※2。
主要な論点:
- 質の高いインフラの特徴および経済成長との関係に関する共通理解の促進
- 質の高いインフラ投資を効果的に実現するための手法の検討
- 質の高いインフラの推進に係る取り組みの理解促進
- 質の高いインフラを支えるための要素である経済効率、包摂性、安全性と強靭性、持続可能性、利便性の理解促進
プログラム
当日のプログラム (PDF)
第1日目 :1月20日(水)
セッション1 13:30-14:00 |
開会の辞・当会議の目的について 当日の資料: |
セッション2 14:00-14:50 |
基調講演:都市開発と質の高いインフラに関して※2 当日の資料: |
セッション3 14:50-15:35 |
質の高いインフラ投資の全体像:国際機関の観点 当日の資料: |
セッション4 15:50-16:35 |
質の高いインフラ投資:日本の観点 当日の資料: 長谷川 豊 国土交通省 大臣官房審議官 武貞 達彦 執行役員 事業推進部長 株式会社海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN) |
セッション5 16:35-17:50 |
質の高いインフラを通して実現する環境的持続可能性 当日の資料: |
まとめ・閉会の辞 17:50-18:10 |
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レセプション |
第2日目 :1月21日(木)
セッション1 9:00-9:20 |
開会の辞 経済的効率性、社会的包摂性、安全性・強靭性、持続可能性、 利便性・快適性を実現可能にするための質の高いインフラ投資 |
セッション2 9:20-10:30 |
質の高いインフラを通して実現する経済的効率性 当日の資料: |
セッション3 10:45-11:45 |
質の高いインフラを通して実現する社会的包摂性 当日の資料: |
セッション4 11:45-13:00 |
質の高いインフラを通して実現する安全性・強靭性 当日の資料: |
セッション5 14:00-15:00 |
質の高いインフラを通して実現する環境的持続可能性 当日の資料: |
セッション6 15:10-16:10 |
質の高いインフラを通して実現する利便性・快適性: 当日の資料: |
セッション7 16:10-17:10 |
質の高いインフラ投資のためのキャパシティー・ビルディング 当日の資料: |
閉会の辞 17:10-17:20 |
参考
※1 世界銀行東京開発ラーニングセンター
世界銀行は、2004年に日本政府とのパートナーシップにより、「東京開発ラーニングセンター(TDLC)」を立ち上げました。以降TDLCは、日本の様々な機関やパートナーが有する知見を活用し、途上国開発に関するナレッジ、ラーニング、キャパシティ・ビルディング等のサービスを発信してきました。今後は新たな業務期間(第3フェーズ)に入り、世界銀行社会・地域・都市・強靭性 グローバルプラクティスとの連携のもと、これまで以上に世界銀行業務に密接なナレッジの共有と日本の知見を途上国のインフラ開発に活用すべく業務を行ってまいります。
※2 基調講演
「都市開発と質の高いインフラ」 ピーター・カルソープ
ピーター・カルソープ氏は、今日まで持続的な都市デザインや都市計画で多数の賞歴を持つカルソープ・アソシエーツの設立者及び代表者です。カルソープ氏はアメリカで、都市の再生や郊外化、地域計画に関する概念を再構築した業績により、ニューズウィーク誌の最先端イノベーターの25人に挙げられています。代表著書に「Sustainable Communities, The Regional City: Planning for the End of Sprawl」「Urbanism in the Age of Climate Change」。また、1993年に著書「The Next American Metropolis: Ecology, Community, and the American Dream」で公共交通指向型開発(TOD)のコンセプトを初めて紹介したことで知られています。本書の中で、広範な都市計画実行への詳細なガイドラインと解説を提供し、持続可能な交通輸送の新しい時代を切り拓いています。