日本と世界銀行は、長年にわたり、途上国における防災に協力して取り組んできました。2013年4月、「日本-世界銀行防災共同プログラム」の設立を発表し、2014年2月、日本の知見、技術、経験と途上国のニーズとのマッチングを促進すべく、世界銀行東京防災ハブを設立しました。このたび、世界銀行東京事務所は、東京防災ハブとの共催で、自然災害がもたらす影響から、経済的、社会的に弱い立場にある人々をどのように保護するかに焦点を当てたセミナーを開催いたします。
自然災害と気候変動は、途上国開発にとって最も脅威となる事象のひとつです。近年、地球規模の自然環境の変化と自然災害による被害が拡大、深刻化する傾向にあり、復興にかかる経済、社会的なコストが増加しています。世界銀行の社会的保護プログラムは、こうした被害から最も影響を受けやすい貧困層や社会的に弱い立場にある人々が受ける影響からの保護、リスクの軽減に重要な役割を果たしています。
近年、自然災害の被害を受けたトルコ、パキスタン、ホンジュラス、マダガスカルといった国々では、現金給付、社会年金、公共事業プログラムなどが活用されています。今後、防災を強化するにあたり、より精度の高い地震検知、予報、建設基準とともに、貧困者などに対する社会的、経済的な配慮が、これまで以上に重要となっており、この点について、皆様と議論いたします。多くの皆様のご参加をお待ちしております。
プログラム
開会挨拶
塚越保祐 世界銀行グループ駐日特別代表
講演
アループ・バネルジ 世界銀行グループ 社会保護&労働グローバルプラクティス シニアディレクター
当日の資料:Social Risk Management for Mitigating Social and Economic Impacts from Natural Disasters (PDF)
コメント
澤田康幸 東京大学大学院経済学研究科・経済学部 教授
当日の資料:Social Risk Management for Mitigating Social and Economic Impacts from Natural Disasters (PDF)
鶴見和雄 JANIC副理事長/公益財団法人プラン・ジャパン専務理事
当日の資料:Lessons Learned from the Great East Japan Earthquake from a point of Japanese CSOs’ Perspectives (PDF)
質疑応答
モデレーター
牧野由佳 世界銀行グループ東京防災ハブ上席防災担当官
講演者略歴
アループ・バネルジ 世界銀行グループ 社会保護&労働グローバルプラクティス シニアディレクター
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1994年、世界銀行入行。欧州中央アジア総局シニアエコノミスト(雇用・労働市場・社会保護・公的セクター改革等を担当)、独立評価局シニアアドバイサー、人間開発ネットワーク総局社会保護担当局長等を経て2014年7月より現職。世界銀行グループの労働市場、社会セーフティネット、年金、障碍者問題等に関する戦略策定やナレッジ業務を監督。労働経済研究所(ドイツ)リサーチフェロー、世界経済フォーラム・ユース雇用委員会委員なども兼任。入行以前は、米国ウィリアム大学開発経済センターで教鞭を取る。米国ペンシルバニア大学で経済学の博士号および修士号を取得。
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